ブドウの間引き作業を効率化 山梨大、スマホアプリ開発

山梨大が開発したスマホアプリ「粒羅」の画面。房になっている粒数を推定し、右上に表示する

 ブドウの実を成長前に間引き、房の形を整えて市場価値を上げる「摘粒」の作業が大変すぎる―。そんな農家の声を受け、全国屈指のブドウ産地にある山梨大が、作業を楽にするスマートフォンアプリ「粒羅」を開発し、テスト版を無料配布中だ。

 摘粒は栽培方法や地域にもよるが、粒が1センチにも満たない6月初旬~7月ごろ行われる。シャインマスカットは1房当たり40粒弱、ピオーネは30粒弱など、品種ごとに残す数や配置の目安がある。出荷するブドウの大きさや味に影響するため、市場価値を左右する作業だ。

 アプリを立ち上げ、カメラでブドウの房を撮影すると、なっている粒数を人工知能(AI)が推定。作業の効率化が期待できる。

スマホアプリ「粒羅」を使う山梨大の茅暁陽理事(左)=3日、甲府市の大学構内

© 一般社団法人共同通信社