土浦市4施設、閉館へ 2024年度末 老朽化や利用者減 生涯学習館など 茨城

来年3月末で閉館する土浦市生涯学習館=同市文京町

茨城県土浦市は2022年度に策定した公共施設等再編・再配置計画に基づき、生涯学習館(文京町)と勤労青少年ホーム(同)、青少年の家(乙戸)、上大津支所(手野町)の4施設を来年3月末に閉館・閉所する。建物の老朽化や利用者の減少、施設の維持管理に多額の費用も見込まれると判断した。同計画策定委員会が2月に決定した。

市は「公共施設等総合管理計画」を21年度に改訂し、①適切な改修・更新等の推進②施設配置・運営適正化の推進③施設量適正化の推進-の三つの目標を設定し、55年度における延べ床面積を現在の30%縮減を掲げた。対象は市内の188公共施設。築40年を経過し、利用状況や市民アンケートの結果から4施設の早急な見直しが決まった。残る施設は25年度までに今後20年間の方向性を決定する。

市行政経営課などによると、生涯学習館は県南市町との一部事務組合運営で1973年に開設。事務組合は2010年3月末で解散し、「土浦市生涯学習館」となった。施設は4階建てで延べ床面積2606平方メートル。研修室や和室などの部屋があり、主に生涯学習活動や趣味の場として利用されてきた。

同館は築50年が経過し、空調設備の故障や排水管が劣化。直近3年間の利用者数平均は延べ床面積1平方メートル当たり9.9人。他の生涯学習施設の22.0人と比べて低かった。同課によると、エレベーターがないため3、4階の利用が少なかったという。現在の利用者は亀城プラザ(中央2丁目)や一中地区公民館(大手町)など近隣の施設での受け入れを調整している。

このほか、勤労青少年ホームや青少年の家、上大津支所も築40~50年経過。いずれも施設の老朽化や利用者減少などの観点から閉館・閉所となった。上大津支所は、上大津公民館との複合化も検討している。

市は今年4月、市民向けに説明会を実施。施設利用者らには個別相談にも対応し、閉館時期や代替機能について説明を行ってきた。本年度中に広報「つちうら」に掲載する。

同課は「閉館後は市での利活用や民間への売却なども含め、検討を重ねていく」とした。

© 株式会社茨城新聞社