チョウザメ肉 魅力探る 生産者と料理人、意見交換 茨城・水戸

チョウザメ料理を試食しながら意見交換する参加者たち=水戸市笠原町の「COLK」

茨城県産の養殖チョウザメの魅力を探ろうと、研究会「常陸国ガストロノミーLabo」が17日、同県水戸市内のレストランで開かれた。生産者と県内外の日本料理、フレンチの料理人ら約20人が集い、アイデアを生かしたチョウザメ料理を披露。活発に意見交換した。

生産者や料理人などで構成する団体「常陸国ガストロノミー」が主催した。同団体は茨城の食文化の発展を目指し、その都度テーマを決めて研究会を開いている。同団体によると、チョウザメは、魚肉のおいしさが広く認知されていないのが現状という。

参加した料理店は、京遊膳 花みやこ(ひたちなか市)▽COLK(水戸市)▽鮨(すし)松栄(笠間市)▽三春(日立市)▽レストランアテリコ(埼玉県)-の5店。チョウザメをフライにした「チョウザメサンドイッチ」や軟骨入りのギョーザ、昆布のうまみを染み込ませたにぎりずしなど、アイデア満載の料理を披露した。

参加者は試食しながら、調理方法や食感の魅力などを意見交換し、チョウザメ肉の食材の魅力について考えた。アテリコ店主の新島貴行さんは「しっかりした肉質。火を通しても崩れにくい」と特長を話し、三春の渡辺映理子さんは「多く出回るようになれば、食材として料理に使いたい」と話した。

チョウザメを養殖しキャビアやスモーク肉を販売する、つくばチョウザメ産業(桜川市)の取締役、白田正男さん(66)は「キャビアの方が人気が高い。魚肉は栄養成分が高いので、魅力が広まってほしい」と期待を寄せた。

京遊膳花みやこ店主で同団体代表の西野正巳さん(59)は「自分の色を出したいのがプロだが、食材を生かすことで、茨城の魅力が生まれる」と締めくくった。

チョウザメ

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