日本MS、「Copilot+ PC」版「Surface」を18日に発売 第11世代「Pro」、第7世代「Laptop」

日本マイクロソフトは6月17日、第11世代の「Surface Pro」、第7世代の「Surface Laptop」の一般向けモデルを6月18日から国内で販売すると発表した。

Windows搭載PCの新カテゴリー「Copilot+ PC」(コパイロットプラス ピーシー)として、国内で初めて発売される「Surface」となる。「マイクロソフト公式ストア」のほか、エディオン、ケーズデンキ、ヨドバシカメラといったSurfaceの正規取扱い家電量販店の店舗とオンラインストアで販売する。参考価格(以降、価格は全て税込)は、Surface Pro、Surface Laptopともに20万7680円~。

「Surface」初の「Copilot+ PC」

第11世代のSurface Proは、タブレットとしてもノートPCとしても使えるデタッチャブルの2in1モデル。本体サイズは高さ9.3mm×幅287mm×奥行き209mm、重さが895gで、ディスプレイは13インチのタッチスクリーン対応。OLEDかLCD HDRを選択できる。

「Surface スリム ペン」を格納できる「Surface Pro Flexキーボード」は、装着・分離、いずれの状態でも利用可能だ。

第7世代のSurface Laptopは、13.8インチ、もしくは15インチのタッチスクリーン対応ディスプレイを搭載するノートPC。本体サイズは、13.8インチモデルが高さ17.5mm×幅220mm×奥行き301mm、重さが1.34kg、15インチモデルが高さ18.29mm×幅239mm×奥行き3291mm、重さが1.66kgとなる。

いずれもOSは「Windows 11 Home」で、CPUはクアルコムの「Snapdragon X Elite」もしくは「Snapdragon X Plus」。RAMは16GBか32GB、ストレージは256GB、512GB、1TBを選べる。カラーは「プラチナ」「ブラック」「デューン」「サファイア」を用意する。

日本マイクロソフト 業務執行役員 コンシューマー事業本部 モダンライフ事業部 マイクロソフトデバイス戦略本部 アジア統括本部長を務める水田琢也氏は、「Surfaceは、縦に情報量が多いウェブサイトに合わせて3対2の縦横比を採用している。また、ディスプレイは利便性を考慮して全てタッチ対応だ」と、その他PCベンダーが提供するPCとの違いを語った。

「Copilot+ PC」とは--各PCベンダーも展開

Copilot+ PCは、マイクロソフトが5月に発表したAI向けPCの新カテゴリー。CPUとGPUのほか、AI処理向けのNPU(Neural Processing Unit)の搭載や、毎秒1兆回の演算処理濃能力となるTOPS(Trillion Operations Per Second)が40以上、1日以上のバッテリー駆動、16GBのRAM、256GB以上のストレージなどが要件となる。

発売となったSurfaceのほか、エイサー、ASUS、デル、HP、レノボといったPCベンダーが対応PCを発表。また、インテルは「Lunar Lake」、AMDは「Strix」でクアルコムに追随する構えだ。

マイクロソフトはCopilot+ PCを、直近10年のWindowsプラットフォームにおける最も大きな変化と表現している。

日本マイクロソフト 執行役員 常務 コンシューマー事業本部長 兼 アジア ゲームマーケティング リードを務める竹内洋平氏は、Copilot+ PCについて、「AIモデルを導入するため、NPUというチップセットの採用、オペレーションシステム自体の最適化という、バックエンドでの大きく2つを変更した」と話す。「Azureクラウド」で稼働する大規模言語モデル (LLM) とデバイス上の小規模言語モデル (SLM) を連携させる新たなシステムアーキテクチャーの導入など、チップセットからOS、アプリケーション層・クラウドまで、AIを中心にPC全体を再構築したカテゴリーとなっている。

「Copilot+ PC」、何ができる?

Copilot+ PCで活用できる具体的な機能としては、使える入力した文字から画像を生成する「イメージクリエイター」、手書きのラフ画像などから画像を生成する「コクリエイター」といった画像生成向け機能や、オンライン会議時の背景のぼかし、光量の調整などが可能な「Windows Studio エフェクト」、オーディオへの各国言語の字幕付け、同時翻訳などが可能な「ライブキャプション」などを提供する。

また、プレビュー版として「リコール」機能を用意。画面に表示される情報をスナップショットとして定期的に保存、ビジュアルでタイムラインを作成することで、コンテンツを容易に探せるようになる。まずインサイダー向けのコミュニティで提供し、その後一般提供する予定だ。

日本マイクロソフト 業務執行役員 コンシューマー事業本部 モダンライフ戦略本部 本部長を務める小澤拓史氏は、「リコールは、自分が過去に画面で作業した内容を呼び起こせる機能。開いていたブラウザやファイル、メールなど、私たちは平均して週のうち5時間、PCで探し物をしているというデータがある。リコール機能を使えば、過去に見た・対応したページから、見つけたいものを瞬時に探せる」と説明した。

マイクロソフト公式ストア(Surface)

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