笹生優花、渋野日向子ら「全米女子プロ」史上日本勢最多12人 パリ五輪代表争いも決着

1、2位となった全米女子オープンに続き上位を狙う笹生優花と渋野日向子※撮影は「ショップライトクラシック」(撮影/村上航)

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロ選手権 事前情報◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

笹生優花と渋野日向子が日本勢ワンツーフィニッシュを決めた「全米女子オープン」の熱狂から2週を挟み、今季メジャー第3戦が20日(木)に開幕する。1977年大会で樋口久子がメジャー優勝を遂げた大会には、前年の8人を上回る史上最多の日本勢12人がエントリーした。

メジャー2連勝がかかる笹生は、ニュージャージー州バルタスロールGCで行われた前年大会で1打差2位フィニッシュ。後続のイン・ルオニン(中国)に惜しくも優勝をさらわれたが、最終日「66」の猛チャージで頂点に迫った。全米女子オープンから連戦だった「ショップライトクラシック」は予選落ちも、メジャー前週をオープンウィークにする恒例の調整で照準を合わせてきた。

全米女子2位の渋野は前週「マイヤーLPGAクラシック」は10位で折り返した週末に後退して41位で終えた。予選落ちが重なった今季序盤を考えれば、いずれも最終日まで戦い抜いての4連戦目で蓄積疲労はうれしい悲鳴ともいえる。左手親指を痛めていた前年は予選落ちするなど、過去4度の出場で最高40位(2021年)の大会だが、大舞台での強さを発揮したい。

五輪代表争いで圏内の2番手につける古江彩佳※撮影は「ショップライトクラシック」(撮影/村上航)

8月「パリ五輪」の各国代表は今大会終了後の世界ランキングをもとに決定する。出場枠は15位以内なら、ひとつの国から最大4人となるが、日本代表は2枠が濃厚。6位の笹生は確実で2番手争いがし烈を極める。

直近4試合連続でトップ10入りの古江彩佳が2番手(20位)の圏内にいるが、畑岡奈紗(21位)、山下美夢有(22位)との差はわずか。メジャー優勝者に与えられる世界ランクのポイント100ptは、マイヤークラシックの優勝(43pt)の2倍を上回る。配分の大きいラストマッチの結果次第でランク変動が十分にある。

会場のワシントン州サハリーCCは同州シアトルのダウンタウンから車で30分ほどの距離にある。リオデジャネイロ五輪を控えていた2016年以来の大会開催で、アンダーパーがわずか7人だった前回は当時18歳のブルック・ヘンダーソン(カナダ)がリディア・コー(ニュージーランド)とのプレーオフを制してメジャー初優勝を飾った。7500本を超える木々がホールをセパレートする林間コースは、22年にリース・ジョーンズによって2度目の改修を行われている。

<主な出場予定選手>
イン・ルオニン、ネリー・コルダ、ハンナ・グリーン、ブルック・ヘンダーソン、リリア・ヴ、ミンジー・リー、笹生優花、セリーヌ・ブティエ、コ・ジンヨン、渋野日向子、リディア・コー、アタヤ・ティティクル、畑岡奈紗、古江彩佳、ローズ・チャン、稲見萌寧、山下美夢有、申ジエ、岩井千怜、岩井明愛、竹田麗央、西郷真央、西村優菜、勝みなみ

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