地上波「忖度NG」の宮迫博之に圧勝で地上波生放送復帰の渡部建、キー局も視野も「赤坂は絶対無理」なワケ

宮迫博之、渡部建(アンジャッシュ)(C)ピンズバNEWS

アンジャッシュの渡部建(51)が6月21日放送の『5時に夢中!』(TOKYO MX)に生出演することが明らかになり、賛否の声が上がっている。

渡部を巡っては2020年6月に複数の女性との“多目的トイレ不倫”が報じられ、芸能活動を自粛。同年12月に謝罪会見を行ない、2022年2月にコンビの番組『白黒アンジャッシュ』(千葉テレビ)でテレビに復帰。

2023年12月にはくりぃむしちゅーの有田哲平(53)がMCを務める『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)に覆面を被り、“かつて芸人をやっていた”という体で出演したことも話題を呼んだ。

「そして、ついに『5時に夢中!』で地上波の生放送に出演するに至りました。5年ぶりの地上波復帰目前に、千葉テレビに“NG”を突きつけられる格好となってしまった元雨上がり決死隊の宮迫博之さん(54)は、渡部さんにずいぶんと差をつけられてしまいましたね」(ワイドショーデスク)

宮迫は5月28日に自身のYouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』を更新。6月3日深夜放送予定のタレント育成バラエティ『匠の教室』(千葉テレビ)にゲスト出演すると報告し、番組MCを交えた打ち合わせや収録の様子を本放送に先駆けて一部公開した。

しかし、5月30日に千葉テレビが次の声明を発表し、番組はお蔵入りとなった。

《ネットニュース等で報道されている宮迫博之氏出演の番組は、そのような通告もなく外部の制作会社によって制作されたものです。よって当番組の放送の予定はありません》

《放送される番組の内容は事前に当社内で審査をしております。外部の制作会社が制作する番組については、番組の内容や出演者などを事前に通告していただき、当社内にて協議した上で制作していただくことを関係各社にお願いしております》

これを受けて5月31日、宮迫はYouTubeに「地上波復帰が白紙になりました」と題した動画をアップ。『匠の教室』のプロデューサーとともにその経緯を説明。

プロデューサーは宮迫出演回のコンプライアンスチェックの会社や千葉テレビへ納品済だったと話し、「僕らとしても正直、戸惑っている部分はある」と吐露。宮迫が5月28日にYouTubeで告知したことに対し、「公式より先に出してんじゃねぇよ」といった批判もあったが、「僕らから(告知を)お願いした。視聴率上げたかったので、“ぜひぜひ出してください”と」とフォローしていた。

「プロデューサーが戸惑うのは当然な気がしますね……。今まで通りのやり方で制作していたにもかかわらず、宮迫さんの出演回だけ突如、NGを出されてしまったわけですからね。

YouTubeで告知したことで、多くの人に宮迫さんの地上波復帰が周知された。そこから事態は一気に動き、“お蔵入り”に至りました。これを受け、《宮迫さんに圧力をかけるの、速やかにやめて欲しいです》など、かつての所属事務所・吉本が圧力をかけたのではないかと疑う声も上がりましたが、圧力をかけることなんてあり得ません。もし、圧力をかけていたことが表沙汰になったら、吉本へのダメージはあまりにも大きいものになりますからね」(前同)

■渡部の地上波生放送出演には賛否の声

2019年7月、元SMAPの稲垣吾郎(50)、草なぎ剛(49)、香取慎吾(47)のテレビ出演にジャニーズ事務所が圧力をかけたとして、公正取引委員会から注意されていたことが報じられ、世間に大きな衝撃が走ったことも記憶に新しい。

「吉本は今の宮迫さんのことなんて気にしていませんし、ダウンタウン・松本人志さん(60)と文春の裁判もあって、それどころではないでしょう。お笑い以外の事業も展開していますし、もう5年も前に同社を離れた宮迫さんの動向に時間を割いている暇なんてないと考えられる。

たしかに闇営業問題から、半年から1年ぐらいは宮迫さんのことを気にしている関係者もいたそうですが、今はそんなことはない。今さら宮迫さんに圧力をかけるなんて、吉本には大きなマイナスしかないんです。

ただ、通常では考えられないタイミングで出演番組がお蔵入りになってしまったのは事実。こんなことになったのは“宮迫さんを出すのはマズいのではないか”と、吉本サイドや関係各所に対して、千葉テレビの立場がある人が“忖度”した結果なのではないか、と言われていますね。現場レベルではなく上層部の忖度や判断があったのではと……」(前出のワイドショーデスク)

宮迫を“NG対象”にした形の千葉テレビの『白黒アンジャッシュ』で芸能活動を再開させたアンジャッシュ・渡部だが、彼にもいまだに批判的な声は少なくない。渡部の『5時に夢中!』出演決定を受けてX(旧ツイッター)には、

《もういいんじゃないかな》
《人生は、いくらでもやりなおせる〜フレフレファイト》

と好意的な意見が寄せられている一方、

《公共の電波では見たくない》
《チャンス云々ではなく元の場所に戻す必要ある?》
《別に渡部じゃなくても番組は作れる》

と厳しい声も上がっている。

民放キー局関係者が話す。

「宮迫さんの地上波復帰はまだまだ見えてきませんが、渡部さんには賛否の声があるものの、もう少し時間が経てば千葉テレビやTOKYO MXなどのローカル局ではなく、日本テレビやフジテレビなど、キー局への復帰も時間の問題なのではないかという空気感が出てきていますよね。ただ、TBSへの出演は極めて厳しいだろうと言われています。

長年お世話になっていた『王様のブランチ』を放送するTBSではなく、日本テレビの番組での復帰を画策していたことに、TBS上層部は激怒していましたからね」

■「風船事件」も……アンジャッシュ渡部のTBS出演は不可能か

2020年12月、同年大晦日の『絶対に笑ってはいけない2020 大貧民GoToラスベガス24時!』(日本テレビ系)に渡部が出演する、と複数の週刊誌やスポーツ紙が報じた。これを受けて渡部は謝罪会見を行なったものの、彼の出演パートはお蔵入りになってしまった。

「渡部さんが日テレの『笑ってはいけない』で復帰するという情報が出た際、TBSや『王様のブランチ』関係者は激怒していました。

不祥事からの復帰はお世話になっていたレギュラー番組で、というのが業界の慣例としてありますが、渡部さんはその舞台としてTBSではなく日テレを選ぼうとしたんです。当時、TBS関係者からは“復帰するならこっちだろ!”と怒声も上がりました」(前出の民放キー局関係者)

2020年12月放送の『王様のブランチ』のエンディングでは、渡部と見られる人物の顔が描かれた風船のイラストが空に舞い上がり、破裂するという演出があり物議を醸したが、最近も渡部が“風船事件”でイジられる場面があった。

元テレビ東京プロデューサーの佐久間宣行氏(48)のYouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』に5月11日、「罵倒村~もしも日本に住民全員が罵倒してくる村があったら~」と題された動画がアップされた。

「村人たち全員が罵倒してくる」という架空の村で芸人たちがロケを行なうという企画で、ギャルタレントのみりちゃむ(21)に「うるさい、うるさい。うるさいから、『ブランチ』で風船割れたりするんだよ……あれ、スタッフに嫌われてたからでしょ?」と罵倒された渡部は「いや……俺もあれ見て思いましたよ。“嫌われてたんだな”って」と応じ、「忘れません、あのことは」と吐露していた。

「そんな物議を醸す、放送事故のような演出をしてしまうほど、TBSや『ブランチ』関係者は渡部さんのことをよく思っていなかったということですね。当時は、“渡部はTBS出禁”という話も出回っていました。まあTBSどころか、全局出られなかったわけですが。

時間が経ってスポンサーが出演OKを出すような状況になれば、日テレやフジなどへの復帰は許されるはずです。しかし、今度出演する『5時に夢中!』を放送するTOKYO MXのある半蔵門から車で約5分ほどの赤坂のTBSには、もしかしたら未来永劫出演は叶わないかもしれない、というのが多くのテレビマンの見解ですね」(前同)

地上波番組への出演本数が着々と増えている渡部だが、TBSだけには今後も近づくことはできないのだろうか――。

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