梅雨とともに咲く花「タチアオイ」 被災地では半減も見ごろを迎え地域の癒しに

梅雨の時期に咲くタチアオイが、石川県輪島市門前町の集落で見ごろを迎えています。地震の影響で花の数は半減しましたが、ことしも住民の心を癒しています。

広大な水田が広がる輪島市門前町の高根尾地区では、およそ20年前から住民たちがタチアオイを植え始め、今では集落の道路脇や田んぼのあぜなどに、ピンクや白などおよそ3000株の花が咲き誇るようになりました。

しかし、能登半島地震の影響で、およそ30世帯のうち20世帯が仮設住宅などに避難するなど今シーズンは管理が行き届かず、花の数は1500株ほどに減ったといいます。

高根尾地区・中橋政久区長「本来なら3~4月頃に移植したり、あるいは手入れしたり地域住民の協力で何とか保ってきたんですが、今年はほとんどそういうことができなかったということで、残念ながら例年の半分近い開花に終わった」

ブルーシートに覆われた屋根や倒壊した建物のそばに咲くタチアオイ。

高根尾地区・中橋政久区長「これからは地域の復旧復興・タチアオイも何とかしてこれから一緒に育てていこうかなと」

花は7月上旬ごろまで見ごろが続くということで、住民たちはこれからもタチアオイの里を守り続けていきます。

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