博多ストーカー殺人 被告の男「ショックと後悔と申し訳ない気持ち」 待ち伏せは改めて否認 福岡地裁

去年1月、福岡市のJR博多駅近くの路上で、元交際相手の女性を刺して殺害した罪に問われている男に対する2回目の公判が18日、福岡地裁で開かれ、男は謝罪の言葉を口にしました。

殺人やストーカー規制法違反などの罪に問われているのは住所不定・無職の寺内進被告(32)です。

起訴状によりますと、寺内被告は去年1月16日午後6時すぎ、JR博多駅近くの路上で、元交際相手の川野美樹さん(当時38)の帰宅を待ち伏せして追いかけ、胸や頭などを刃渡り約24センチの包丁で何度も刺して殺害したとされています。

寺内被告は2022年11月、ストーカー被害を警察に相談した川野さんの職場に押しかけるなどして、警察からストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていました。

寺内被告をめぐっては、2022年8月、川野さんに声をかけた男性を殴り顔を骨折させるケガをさせた傷害の罪に関して、すでに裁判が行われていて、今年3月に有罪判決を受けています。

17日の初公判で、寺内被告は「刺したことは間違いないですが待ち伏せしたことは違います」と起訴内容を一部否認し、弁護側も殺害を認める一方でストーカー規制法違反については無罪を主張しました。

18日の裁判では被告人質問が行われ、寺内被告は検察から「女性を殺害したことをどう思うか?」と聞かれ「ショックと後悔と申し訳ない気持ちです」と話しました。

また「事件後いろいろと考えたと思うが、どうすればよかったと?」という問いには「包丁を持っていかなかったらよかったなと」と答えました。

弁護側からの被告人質問では、事件当日の状況について「ケータイ代を払うために現場に行った。待ち伏せはしていない」と改めてストーカー行為を否認しました。

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