中国南部で豪雨被害、洪水や土砂崩れで数万人が避難

大雨により冠水した道路=16日、福建省福州市/Zhang Bin/China News Service/VCG/Getty Images

(CNN) 中国南東部で大雨による洪水や土砂崩れが発生し、数万人が避難している。当局や国営メディアが17日に伝えた。

国営中央テレビ(CCTV)によると、15日の時点で3万5000人あまりが避難。洪水で大きな被害が出ている広東省の梅州市では、17日午前の時点で1万人以上が避難した。

中国の水資源当局は17日、韓江流域の17河川で「警戒レベルを超す氾濫(はんらん)を記録した」と述べ、うち2河川で記録的な洪水レベルに達したと発表した。

広東省(人口1億2700万人)など中国南部では4~9月にかけて例年のように洪水が発生する。しかしここ数年は気候変動による異常気象で大雨や洪水の激しさが増し、頻度も高まっている。

17日には梅州市で氾濫寸前の川が橋に届きそうになっている様子や、水につかった車両などの映像がSNSに投稿された。

市内や周辺では17日午前の時点で13万戸あまりが停電に見舞われ、学校の授業は中断された。一部の町や村には当局が到達を試みているとCCTVは伝えている。

韓江上流の福建省(人口4000万人)でも大雨による洪水警報が出された。沿岸部では土砂崩れが相次ぎ、4人が死亡した。

SNSには福建省の町や村で道路が冠水した映像が投稿されている。

地元気象当局によれば、福建省南西部の上杭県では過去24時間で年間の平均降雨量の18%に当たる375ミリの記録的な大雨が降った。

中国では今月に入り、南部では豪雨、北部では極端な干ばつと記録的な猛暑に見舞われている。

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