就活中の大学3年生です。「国家公務員」か「大手民間企業」で悩んでいますが、平均年収はどちらが高いのでしょうか?

国家公務員と大手民間企業の平均年収を比較

大学3年生で就活をしている人のなかには、国家公務員と大手民間企業のどちらにしようか迷っていて、それぞれの平均年収を知りたい人もいるでしょう。国家公務員と大手民間企業の平均年収を比較すると、以下の通りです。

国家公務員の平均年収

人事院が公表した「国家公務員給与の実態~令和4年国家公務員給与等実態調査の結果概要~」によると、主な俸給表が適用される職員の平均給与月額は、2023年4月現在で41万3064円です。

これを12ヶ月で換算すると、495万6768円になります。また、国家公務員の2022年度のボーナス平均支給額は以下の通りです。

__
・夏:58万4800円
・冬:65万2100円
・合計:123万6900円
__

以上を踏まえて、国家公務員の平均年収を算出すると、619万3668円であることが分かります。

大手民間企業の平均年収

国税庁長官官房企画課の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、民間企業に勤める正社員の平均年収は以下の通りです。

・458万円(男:563万円/女:314万円)

ただし、大手民間企業の場合は、規模が大きいため平均年収がさらに高くなると考えられます。同調査によると、事業所規模別の平均年収は以下の通りです。

__
・1000~4999人:520万8000円(男:644万6000円/女:340万7000円)
・5000人以上:538万4000円(男:691万1000円/女:316万4000円)
__

企業規模別の平均年収を、資本金階級別に比較すると以下の通りです。

__
・1億円以上10億円未満:473万円(男:578万8000円/女:309万6000円)
・10億円以上:648万6000円(男:756万7000円/女:398万2000円)
__

年収以外の違いも比較して自分に合った就職先を選ぼう

国家公務員と大手民間企業のどちらにするか迷っている場合、年収以外にも福利厚生の違いなども考慮するといいでしょう。

国家公務員は福利厚生が充実しているといわれています。例えば、休暇制度については、初年度から20日間の有給休暇が付与される、また、結婚・産前産後・夏季休暇・忌引などの特別休暇や、介護休暇・病気休暇などがあります。

民間の場合、有給休暇は入社してから6ヶ月が経過すると10日間、それ以降は1年に1日ずつ増えることが一般的です。そのほかの休暇制度については、会社によって異なるため、事前に休暇制度と利用のしやすさを確認しておくことをおすすめします。

国家公務員の平均年収は民間企業の正社員の平均給与よりも多い! 企業規模によっては民間の方が多い場合もあり

国家公務員の平均年収は619万3668円で、民間企業に勤める正社員の458万円と比較すると160万円以上の差があることが分かりました。しかし、事業所規模別・企業規模別・男女別によって民間企業の平均年収には差があり、会社によっては国家公務員よりも稼げる可能性があります。

平均年収以外にも、福利厚生、事業の種類や仕事内容の違いなどを比較して、自分自身に合った就職先を探すといいでしょう。

出典

人事院 給与局 令和4年 国家公務員給与等実態調査 報告書(2ページ)
内閣官房内閣人事局 令和4年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
内閣官房内閣人事局 令和4年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
国税庁長官官房企画課 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-(14.17~19ページ)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

© 株式会社ブレイク・フィールド社