「1年目に戻ったようだ」と2024年に向けてラムズの若さに活気づけられているマクベイHC

ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ【AP Photo/Ashley Landis】

今は2024年だが、ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイにとっては2017年のようなものだ。

2022年にラムズの流動的な再建が始まって以来、マクベイHCは初めてチームの将来に向けて活気を感じているという。

マクベイHCは先日、ラムズのプレーごとの解説を担当するJ.B.ロングとアナリストのダマルコ・ファールに「何がクールかって? このグループと一緒にいることだ。去年もそうだったが、まるで1年目に戻った気分だ。本当にそう思っている」と話している。

ここ数年、マクベイHCはコーチとしてさまざまな感情を経験しており、ラムズの一員として初のスーパーボウル制覇を果たした2021年シーズンの終了後には、辞めることも考えていた。マクベイHCが引退を考えたのは、若くして燃え尽き症候群に陥ったこだわりの強いコーチに見られる傾向だ。2022年にラムズはケガに悩まされ、期待外れのシーズンを送り、マクベイHCにとってプラスになることは何もなかった。

しかし、そのシーズンはマクベイHCにとって重要な転機となったかもしれない。なぜなら、彼の在任期間で初めて、ラムズへの期待値が下がったからだ。すべてのシーズンに精鋭をそろえるアプローチをやめ、注目されることなく――選手の平均年齢がNFLで2番目に若いチームとして――2023年シーズンを迎えたラムズ。それだけに、プレーオフに返り咲いたことは、さらに高い満足度をもたらしている。

現在、マクベイHCは貪欲な選手たちに囲まれ、信頼のおけるベテランクオーターバック(QB)を擁し、充実したオフシーズンの勢いのまま2024年シーズンに臨もうとしている。ラムズは再建の山場を越えており、マクベイHCはこの良い流れを再び成功へと導く準備ができている。

また、昨年に父親となったマクベイHCは、勝利を求める以上の新たなモチベーションを手に入れた。

「この2、3年の間に新たな目的と視点が生まれ、いかに恵まれているかを思い出させてくれた」とマクベイHCは語っている。

「途中でその感覚を少し失っていたような気がする。物事がうまくいっていた時や、その後の困難な2022年には特に」

「コーチ陣をはじめとした周りの人たちと素晴らしいことをたくさん経験することができた。でも、息子が生まれたことで、正しい視点を持つのがとても簡単になった。彼のために毎日、模範的な人間でありたいと思っている」

今のところマクベイHCはやるべきことを順調にこなしている。結果を出さなければならないというプレッシャーを抱えるのではなく、再び潜在能力の高いチームを指導する喜びを、絶えず期待の重荷を背負うことなく楽しむことができる。

もちろん、勝利が伴わなければ状況は変わるだろう。しかし、1年の中で楽観的な意見が最も増える時期に近づいている今、マクベイHCはその手の話題をたくさん提供してくれる1人のはずだ。

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