新契約を求めるRBカマーラを支持するセインツRBウィリアムス

ニューオーリンズ・セインツのジャマール・ウィリアムズ【NFL】

2023年シーズン中、ニューオーリンズ・セインツのランニングバック(RB)ジャマール・ウィリアムスはバックフィールドでバックアップとしてRBアルビン・カマーラを支えていた。

ウィリアムスは現地17日(月)、新契約を求めて交渉を進める中で先週に行われた参加必須のミニキャンプを早退したカマーラを支持する発言をしている。

月曜日に『NFL Network(NFLネットワーク)』の番組“The Insiders(ジ・インサイダース)”のインタビューに応じたウィリアムスは「俺は個人的に1人の人間として、誰であろうと尊重するし、その人が下した決断も尊重する」とコメント。

「だから、何をするのも彼ら次第だ。俺はいつでもその人と、その人がすることをサポートする。彼らがすることも、人間性も愛しているからだ。アルビンは100パーセント、ものすごく素晴らしいチームメイトで、素晴らしい人。自分の仕事と、信じていることに真剣に取り組んでいる。それが彼という人間だ。彼は単に満足のいく状態を求めているんだから、俺は彼の行動を100パーセント支持する。俺たちがお互いに求めているのはそうすることだ」

「でも、チームメイトはみんな分かっている。ただのビジネスだってことをな。それと同時に、俺たちはチームが良くなるために取り組み続け、やるべきことをやり続けなきゃいけない。チームのためにできるベストなことは、ただ前に進み続けること。そして、チームのために自分を高め続けること。それから、仲間のために祈り、その人が良い状態になることを確かめ、祝福することだ。悪い感情はないよ。俺たちは自分たちが愛するゲームをプレーしている。それはこのゲームの一部だ。一度信じたら100パーセント味方になるとか、そういったことさ。それは自分の判断だ」

これまで7シーズンにわたってセインツの万能なスター選手として活躍してきたカマーラは、ランで5,829ヤード、レシーブ505回で4,219ヤードを稼ぎ、77回のトータルタッチダウンを記録してきた。

昨季、カマーラはキャリー数(180回)でチーム内トップに立ち、キャッチ数(75回)でもワイドレシーバー(WR)クリス・オレーブに次ぐ2位につけるなど、得点でNFL内9位につけたセインツ攻撃陣の原動力として活躍。クオーターバック(QB)デレック・カーは困った状況になると、俊足のカマーラにボールを託していた。

しかし、結果を残したとはいえ、カマーラは以前より多くのプレーを要していた。ランヤード(694ヤード)とキャリー平均ヤード(3.9ヤード)はともにキャリア最低レベルの数字となり、レシーブ平均ヤード(6.2ヤード)もまた、キャリアで最も低かった。

とはいえ、その多くはセインツがやりたいことを相手ディフェンスが把握していたということで説明がつく。つまり、セインツは主にカマーラかオレーブにボールを渡し、彼らがプレーを生み出すことを期待していた。30歳を迎える2025年シーズンに保証金がなく、キャップナンバーが2,910万ドル(約45億8,700万円)に跳ね上がるカマーラは、自分がまだやれることを証明するために新たな契約を求めているのだろう。

カマーラは攻撃コーディネーター(OC)に就任したクリント・クビアックによる新しいオフェンスで、それを成し遂げることになる。クビアックは2023年シーズンに、総合得点とランヤードでNFL内3位につけたサンフランシスコ・49ersの独創的なオフェンスで、パスゲームコーディネーターを務めていた。クビアックはカマーラにとって重要なシーズンに、特にプレスナップモーションを増やすことで、カマーラが動きやすい状況を作り出せるよう後押しするはずだ。

チームメイトが経済面の安定を得るために必要な動きに出ていることを支持しているのと同じように、ウィリアムスは新しい攻撃コーディネーターにも大きな期待を寄せており、クビアックのスタイルを「別の側面から見たことがある」と述べた上で、今度はその恩恵を受ける準備をしている。

カマーラが契約金額の調整を進める中でトレーニングキャンプをすべて欠席すれば、ウィリアムスがより多くの仕事に恵まれる可能性もある。

2022年シーズンにタッチダウンラン数(17回)でリーグをけん引した後、2023年にセインツに加わったウィリアムスは、その成功を再現できなかった。それどころか、空回りしたウィリアムスはキャリー106回で306ヤード、タッチダウン1回という数字にとどまっている。

ウィリアムスが調子を取り戻し、刷新された攻撃システムでポテンシャルを発揮するためには、キャンプで勢いをつける必要があると言えよう。

【RA】

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