集荷、宅配スマホで依頼 ティスコ運輸(山形)トランクルーム新サービス開始

ティスコ運輸の本社倉庫内に積まれた「とらんくるん」用の段ボール=山形市

 ティスコ運輸(山形市、菅原茂秋社長)は、スマートフォンで集荷や配達が依頼できる宅配型トランクルームサービス「とらんくるん」を、山形市内を対象エリアに開始した。自社の配送網を活用して荷物の出し入れを定額制で請け負い、気軽に集配を頼めるようにスマホのシステムを整備した。収納スペース不足の課題を抱える集合住宅や都市部住民のニーズが高いと見て、事業の拡大を目指す。

 荷物は通気性のある大型の段ボール製スペースに収納し、同社の倉庫内に保管する。倉庫は温度管理されており、衣類や書類にもカビや虫が発生しにくい。管理者が常駐するため、セキュリティー面のリスクが低いことも特長になる。

 収納サービスは既に展開していたが、利用のハードルを下げるため、ITシステムを導入して集配送予約の利便性を向上させた。利用者はスマホで荷物の情報を登録することで、預けているものや取り出したいものがすぐに確認できる。申し込みから最短2日で預けた荷物が自宅に届く。

 収納サイズは、これまでの3.756平方メートルの大プランに加え、1メートル四方の小プランを用意。集配送のたびに料金がかかる従来のプランは残した上で、とらんくるんは大が月額9900円、小が4400円の定額制とした。

 同サービスの主要顧客は、マンションなどに住む比較的高収入な層を想定する。荷物の出し入れにかかる時間や、従来の室内の置き場所を有効活用してもらうことで、より快適な生活や新たな価値を提案したい考えだ。山形市での事業展開の状況を見ながら、サービスエリアの拡大や、フランチャイズ展開も視野に入れる。申し込みは「とらんくるん」ホームページから。問い合わせは同社023(686)9860。

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