「ボールを見る」ではなく「ディンプルを見る」がスコアにいいガチな理由【心理学的に考えた】

見た目は小さいボールだが、注視するにはやや大き過ぎる。だから、ボールではなく、印を付けたディンブルの凹みやボールに印字された数字を見るようにしよう。そうすればヘッドアップのミスを防ぐことができる

アマチュアゴルファーのミスの原因のひとつに「ヘッドアップ」があります。ツアープロのスイング動画や連続写真を見ると、ほとんどの選手が打つ瞬間、ボールを見ているのに、なぜアマチュアは顔が上がってしまうのか?

原因は、不安と興味にあります。「思ったところに飛ばなかったらどうしよう」という不安を払拭するために顔を上げる人もいれば、思い通りに飛んだかどうかを早く見たいがために、ボールから目を離してしまう人もいます。しかし、そんな動きが何の役にも立たないどころか、逆にスイングを大きく狂わせてしまうことは、皆さんもご存じの通りです。

では、どうすればヘッドアップを防ぐことができるか。

単純に、インパクトのときボールを見ていればいいわけですが、実はゴルフボールというのは、視線を合わせるのにはやや大き過ぎます。そのため、注視することが難しいのです。

インパクトでしっかりボールを見るためには、見るべきスポットを小さくする必要があります。例えば、ディンプルの凹みの1つを赤い油性ペンで塗りつぶし、それを目印にする。また、ボールに印字されている数字に視線を合わせるのもいいでしょう。

そしてその目印が、いつもボールを見るところに来るようにセットする。そうすれば構えた姿勢でその一点をしっかり注視できます。

また、この方法を取り入れることによって、ショットの際の集中力も高まります。

目印が見えるようにボールをセットするという方法は、ティショットとパッティングでしか使えませんが、普段の練習でも一点を見つめる訓練をしていると、印が付いていないディンプルでも注視できるようになるはずです。ぜひお試しを。

児玉・光雄
追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員

※『アルバトロス・ビュー』890号より抜粋

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