政治資金不正防止、各国も苦心 有権者関与へ透明性確保に課題

 政治資金をどう扱うかは、各国でも課題となっている。不正を防ぎつつ、有権者が積極的に政治に関わる手段を透明性のある形で確保するため、対策に苦心している。

 4年に1度の大統領選が11月に迫った米国。連邦選挙委員会(FEC)が大統領選や上下両院選の候補者の資金状況をウェブサイトで公開しており、だれでも簡単に情報を入手できる。

 連邦選挙運動法は200ドル(約3万円)を超えた寄付者の氏名や住所、職業、雇用主、金額や日付の報告を義務付ける。大統領選で個人が寄付できる金額の上限は3300ドル。企業の寄付は原則禁止されている。

 ドイツでは政党本位の政治資金制度が確立している。政党の主な財源は国の助成金のほか、寄付や献金、党員の会費で、政党は会計報告書の提出を義務付けられている。

 韓国では、2002年の大統領選の際に起きた政界と企業の癒着による大規模な不祥事を受け、04年に政治資金法が大幅に改正された。政党や国会議員らは後援会を通して寄付金を集めることができるが、法人や団体による献金は禁止に。

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