現金を宅配便で送付させる手口の特殊詐欺で、埼玉県の女性から200万円をだまし取った疑いで、住居不定・無職の男が逮捕されました。さらにこの逮捕をきっかけに、女性が総額1500万円をだまし取られていたことがわかりました。
住居不定・無職の男は5月に、上越市に住む女性から現金をだまし取ろうとした疑いで逮捕されていました。何者からと共謀し、警察官になりすまし電話をかけ「口座に詐欺事件の報酬が入っているので、確認のため預金の一部を送ってもらう必要がある」などと嘘を言い、現金を宅配便で送らせる手口でした。
上越市の女性からの相談を受けて、警察は宅配業者と協力して指定された住所にダミーの荷物を送り、男が受け取ろうとしたところを現行犯逮捕しました。
警察は余罪があると見て男の調べを続け、関係先から埼玉県在住の60代の女性から200万円を受け取っていたことを示す資料を発見。女性が同様の手口で現金を送らせられていたことがわかり、特殊詐欺の疑いで男を再逮捕しました。
一方、この逮捕をきっかけに明らかになったのがさらなる被害です。
女性は警察からの連絡をきっかけに、だまされていたことに気づいたといいます。5月初めから中旬にかけて4回にわたって電話を受け、その都度、宅配便で現金を送付していました。総額は、逮捕のきっかけになった200万円を含めて1500万円にのぼっていました。
警察は、男が他の金も受け取っていたか、また関与した人物などさらに詳しく調べを進めています。