しゃぶしゃぶ店で壊れた友情 友人が「割り勘なのにポイントは総取り」

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誰かと食事をした後、割り勘であってもまとめて会計した人にポイントが付くのはよくあることだ。親しい間柄ならそんなに気になることではないかもしれないが……。

兵庫県に住む50代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収300万円)は、高校時代から40年以上付き合ってきた友人と「距離を置くことにしました」と明かす。きっかけは、一緒にしゃぶしゃぶを食べた際の会計で、友人が当然のようにポイントを総取りしたことだった。

「会計になったとき、何の相談もなく友人がまとめて支払いをしようとしました」

そのとき、店員からポイントカードの有無を聞かれた友人は「会計別にできますか?」と聞いたが、レジ業務を進めていた店員が「できますが、一からやり直しになります」と答えると、

「友人はアッサリ『じゃこのままでいいです』と自分のポイントカードを渡しました」

その時女性は、少し違和感を抱いたという。(文:福岡ちはや)

送迎で遠回りを指示され「静かに切れました」

女性はポイントがほしかったわけではなく、断りもなく自分だけ得をしようとする友人の言動が嫌だったのかもしれない。これまでも気になる事はあったようで

「友人は車の免許を持っておらず、車で行くようなところへは私が車を出していました。車代をもらったことはあったかな?というくらいの感覚で過ごしてきました」

と不満をもらす。ポイント総取り事件があった日も、女性が車で友人を送迎した。その店は2人の家の間にあったが、女性の家からは車で約40分と不便な場所にあり、友人の家からだと約10分だった。女性は友人を迎えに行き、わざわざUターンして店へ向かった。

「食事の間はいつも通り楽しく進みました」というが、前述の通り会計時に相談もなく自分だけにポイントをつける友人に「ちょっと違和感を持ちました」と明かす。絶縁が決定的になったのは、友人を車で送る帰り道でのこと。

「たまたま近い道を通ったら、友人のマンションの入口とは反対車線」
「(友人から)『一旦北側に上がり、東に移動し南下してくれないと私が遠くなる』と言われました」

つまりまた遠回りして自宅マンション沿いに車をつけろと指示されたのだ。女性は「そうやね」と答えて友人の指示どおりに車を走らせたが、本音では気にくわなかったようで「静かに切れました」と当時の胸中を語った。

「食事はもちろん割り勘なのにポイントは総取りされたこと。横断歩道を渡ることを嫌がられ、わざわざ遠回りさせられたこと。今までなら気にもせずそれらのことをして来たのに、今回はとても友人の振る舞いが気になった」

結局、「こんな気持ちのままでは会いたくないと、距離を置くことにしました」と友情が冷めた瞬間の心境を明かした。「お互いなんでも言える間柄で、支え合ってきたと思ってました」というが、少しずつ積もった不満を友人に伝えることは難しかったようだ。

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