「不当な疑いをかけられた」証人の男性が議員らに法的措置を検討 洲本市議会百条委員会

兵庫県洲本市が東京に設置していたアンテナショップで、店長を務めていた男性が、市の担当部局の元課長の指示を受けたことで多額の損失が出たことなどを証言しました。

洲本市議会の百条委員会で証言をしたのは、洲本市のふるさと納税のPR事業を担った旧東京アンテナショップで店長を務めた田村伸也さんです。

洲本市では、ふるさと納税の返礼品で基準違反が判明し、その調査の過程で旧東京アンテナショップで販売されていた弁当が仕入れ値よりも安く売られていたことが分かりました。

市議会は、運営を担った第三セクターの事務処理に不審な点があったとして、百条委員会を設置し、事実関係を調べています。

洲本市では、ふるさと納税の返礼品で基準違反が判明し、その調査の過程で旧東京アンテナショップで販売されていた弁当が仕入れ値よりも安く売られていたことが分かりました。

市議会は、運営を担った第三セクターの事務処理に不審な点があったとして、百条委員会を設置し、事実関係を調べています。

田村さんは18日の証人尋問で、ふるさと納税を担当していた部局の元課長の指示で仕入れを行ったと述べた上で、「赤字分は、洲本市が補填すると言われたが負担してくれなかった」などと話しました。

また、元課長に製造から多少時間が経っても弁当を売るよう指示され、従わなかったことなどを証言しました。

また、田村さんは、百条委員会の設置までに不当な疑いをかけられ、名誉を傷つけられたとして、百条委員会の賛成討論を行った議員など数人に対して損害賠償を求めて訴えを起こすことを検討しています。

田村伸也さん
「百条委員会の設置について意味が分かりません。まず調べてから必要ならば立ち上げてくださいということ。法的措置について弁護士と検討中です。する方向で検討中です」

2024年4月の洲本市議会だよりの一部です。

百条委員会設置の賛成討論では、田村さんが運営する会社が「第三セクターと1億円近い巨額の取引。仕入れ値と売り値が逆転している不審な点」と記されています。

1億円近い巨額の取引という指摘については、大部分がアンテナショップの商品とは関係なく、ふるさと納税の商品の仕入れであると、真っ向から反論しています。

田村さんに事前の聞き取りを一度もすることなく、洲本市議会は、もうひとつの百条委員会を設置したということです。

また、弁当を仕入れ値よりも安く売ったことは元課長の指示だったと証言。

市が赤字分を負担するという約束は守られず、第三セクターも田村さんの会社も多額の損失を負担したことは、第三セクターの支配人も百条委員会で同様の証言をしています。

一方、元課長は、証人尋問で「事実ではない。そんな細かなことまで指示しない」と否定しています。

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