年間4万円の定額減税 事務作業増の企業経理担当者からは困惑の声「仕組みがややこしい」【岡山】

6月から始まった定額減税。年間で1人当たり所得税を3万円、住民税を1万円減額します。消費を刺激する狙いがあり、セールも始まっていますが、企業の経理担当者からは「制度が複雑」など困惑の声が上がっています。

(大町 経理総務部 石井浩志部長)
「(従業員に)定額減税が始まりますよ(と通知した)くらいで仕組みがややこしいので全てを説明しきれていない。」

瀬戸内市長船町にある食品卸会社「大町」。全国から観光客も多く訪れる「日本一のだがし売場」を運営しています。従業員は50人、経理担当者からの定額減税制度に対して、困惑の声が上がります。

(大町 経理総務部 石井浩志部長)
「配偶者が減税の対象になるかならないかという区分を設定するにあたって、改めて配偶者の収入を確認するという作業が発生した。」

定額減税は年収2000万円以下の人を対象に、一人当たり、年間で所得税が3万円、住民税が1万円減額されるもので会社員の場合、6月1日以降、最初に支払われる給与やボーナスから適用されます。

例えば、夫婦と子供2人の4人家族の場合、年間で所得税が12万円、住民税が4万円の合計16万円が減額されます。企業には、月々の給与明細に所得税がいくら減額されたか記載することが義務付けられています。

(大町 経理総務部 石井浩志部長)
「手間を考えると1年だけのことなら、なくていい」

1年限りの制度なのに、事務作業の負担が増加・・・企業には、不満が渦巻いています。

© 岡山放送