明石家さんま、芸人からNG続々も…メリットゼロで実質マイナスでも宮迫・岩橋・フジモンを救う際立つ後輩想い

明石家さんま、宮迫博之、藤本敏史(FUJIWARA)(C)ピンズバNEWS

『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)に「出たくない」と公言する芸人が続出するなか、MCの明石家さんま(68)の“人間力”にあらためて注目が集まっている――。

南海キャンディーズの山里亮太(47)がパーソナリティーを務めるラジオ番組『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)の6月13日放送回にはぱーてぃーちゃんがゲスト出演。

山里は、ぱーてぃーちゃんが『お笑い向上委員会」に出演していることに触れ、「『向上委員会』とかさ、出てんじゃん。俺、尊敬するもん、あそこであんな立ち回りできてんの」と3人を絶賛し、「俺、本当にこんなこと言っちゃいけないけど、ずっと逃げてんの」と、『向上委員会』から逃げていると告白していた。

2022年11月放送のラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)では、EXITら若手芸人が「『さんまのお笑い向上委員会』に出たくない。怖い」と言っていると、さんま自身が言及。

その理由としてEXITは「あんなじいさんたちの戯れに入っていけないんですよ。令和の芸人は」と漏らしていたという。

「“お笑い怪獣”として後輩芸人から恐れられ、なかでも芸人としてのガチンコの力量が問われる『向上委員会』に出たくないという芸人がいるのも仕方がありません。山里さんは以前から“NG”にしていると言われていましたね。

ただ一方で、さんまさん自身はお笑いをとことん愛し、芸人への愛がとても深いですよね。最近も元雨上がり決死隊の宮迫博之さん(54)に言及し、話題を呼びましたよね」(制作会社関係者)

宮迫といえば、霜降り明星の粗品(31)が自身のYouTubeで宮迫への“口撃”を執拗に展開。当初は宮迫も応戦していたものの、6月3日にアップした動画で「もう勘弁してくれへんかな。54(歳)もうしんどいわ!」と白旗を上げた。

6月8日放送の『ヤングタウン土曜日』に出演したさんまは、粗品と宮迫の騒動に対し、「俺は最初2人組んで、狙いでやってると思た」と話し、「けども、マジやったら我々世代、芸能界では考えられない。後輩が先輩を(ディスる)っていう。吉本じゃないって言ったって、お笑い芸人は先輩後輩、縦(社会)やから。先輩に対してああいうことを言うっていうのは本当は間違いやねん」とコメント。

粗品については「そういう戦法やな」と理解を示しつつも「そういうのが(再生回数が)伸びんねやろ? やから今度、粗品に会ったら聞いてみようと思って。どういう意図か。俺が言うなら言うで、言ってあげようと思ってる」と説教する可能性もあると示唆していた。

■座長舞台に「宮迫博之サプライズ出演」を実現

前出の制作会社関係者が続ける。

「さんまさんが粗品さんに言及したのは、芸人の先輩後輩の関係が気になったという理由もあったのでしょうが、いまだに宮迫さんを助けたい、救いたいという思いがあるからだとも言われています。さんまさんは自身が座長を務める舞台にも宮迫さんを出していますからね」

2022年10月に福島県で上演されたさんまの舞台『笑輪の笑い~Born ready達~』に宮迫がサプライズ出演。このことについてさんまは『ヤングタウン土曜日』で「なんせ宮迫に出てもらいたかった。それがあの騒動起こしてから1つの夢なんで。俺の舞台なんで、出すことはできた」と振り返った。

さらに「次の全国ツアーにも出てもらおうと思って。やったことはいけないことやけど、芸人やからね、笑わせたら。その熱意たるや嬉しいよ」とも話し、その言葉通り2023年に行なわれた地方公演にも宮迫はサプライズ出演している。

「闇営業問題勃発時、さんまさんは宮迫さんのための激励会を六本木の超高級ホテル・リッツカールトンで開催しましたが、当時から“宮迫の復帰は舞台で”と考えていたといいます。2020年1月の舞台への出演を検討していたようですが、あまりにも事が大きくなりすぎてしまい、見送られることに。

ただ、さんまさんは数年かけてそれを実現。その間に宮迫さんはYouTuberになってしまったわけですが……」(前同)

渦中の宮迫は、千葉テレビの『匠の教室』で5年ぶりに地上波に復帰すると事前にYouTubeで宣言していたが、番組自体がお蔵入りになってしまった。

「ローカル局であっても、まだまだ宮迫さんの出演は難しい。さんまさんはそのあたりの事情も理解している。今の宮迫さんを完全復活させるのは“自分でも難しい”と。それでもなんとかしたいという思いは消えていない。今後も自身の舞台に宮迫さんを出していこうと考えているのではないでしょうか」(同)

■元プラス・マイナス岩橋&フジモンにも救いの手

さんまは、2月22日をもって吉本興業を退社した元プラス・マイナスの岩橋良昌(45)とも交流を続けている。

4月13日放送の『ヤングタウン土曜日』に出演したさんまは、岩橋とゴルフに行ったことを報告。「楽しく回らせていただいて。“毎月、この岩橋を囲む会をやろうよ”っていう話になって。そういうのがあると、岩橋もちょっと気持ちが楽になるんで」と明かしていた。

「昨年10月に当て逃げ事件を起こして活動を自粛していたFUJIWARAの藤本敏史さん(53)の復帰後初の地上波出演も『向上委員会』でした。X(旧ツイッター)には《明石家さんまも甘すぎるんだよ》といった声も上がりましたが、やはりさんまさんには“後輩芸人をなんとかしたい”という思いがあるんでしょう。

さんまさんも来年には70歳。まだまだ現役バリバリですが、今後の芸能界や芸人界のことを常々考えているのではないでしょうか。今はダウンタウン・松本人志さん(60)が不在ですし、“自分がやれることはやっていかないと”と思いを新たにしている可能性もありそうです」(前出の制作会社関係者)

1月13日放送の『ヤングタウン土曜日』で、さんまは活動休止した松本について「あいつ子どもできて、俺は“子どものため”っていうのがかなり大きいような気がする。子どものためにね、自分の芸能生活どうのこうの、番組に対してとか、迷惑かけるけども、これは“家族のために……”っていう感じは。間違ってるかわからないけど(その気持ちは)わかる」と類推していた。

「さんまさんは吉本芸人の象徴的存在ではありますが、ある意味で独立している。個人事務所『オフィス事務所』を設けていますし、仕事やギャラの管理は同社でもやっていて、闇営業問題のときには宮迫さんを自分の事務所で預かるつもりだったとも報じられました。

今の吉本はダウンタウンさんが頂点にいるという体制ですが、さんまさんは組織とは別でさらに上にいる感じです。そういった意味でもさんまさんは吉本とは絶妙な距離感を保っていて、自由度が高いんです。

岩橋さんも吉本に後足で砂をかけるような辞め方をしましたが、そんな岩橋さんもフォローしている。現役吉本芸人の藤本さんは当然ですが、宮迫さんや岩橋さんのような吉本と微妙な関係になってしまった芸人にも手を差し伸べることができるんです。

宮迫さんは芸人仲間が疑問を抱く中、YouTubeを始めて、5年後の今は粗品さんに突き上げられている。そんな宮迫さんを救うことでさんまさんが得することなんて何もありませんし、むしろマイナス面のほうが大きい。お金に関しても、宮迫さんの激励会の経費はすべてさんまさんの自腹で、最低でも500万円はかかっていると言われましたからね。

それでも気にかけ、できるなら救いたいという思いは変わることはない。芸能界、芸人界のこれからを考えているさんまさんの後輩への愛はここにきて、さらに深まってきているのではないでしょうか」(前同)

“お笑いモンスター”の尽きることのない芸人愛――リターンを求めない圧倒的な人間力がそこにはある。

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