車種により10%程…トヨタの認証試験不正で中古車取引価格が上昇 総会終えた株主「不安100%は解消せず」

6月18日、トヨタ自動車の株主総会が開かれ、佐藤恒治社長が認証不正問題について謝罪しました。ヤリスクロスなどの一部車種が出荷停止になっている影響で、中古車価格も上昇しているということです。

トヨタの株主総会が18日、愛知県豊田市の本社で開かれました。トヨタは6月3日、エンジンの出力試験のデータ改ざんなど、車の認証試験をめぐる不正を明らかにしていて、人気車種の生産停止などの影響が続く中、株主からは会社の姿勢をただす声が相次ぎました。

株主A:
今回あった不正の対策をどうやってやるか。根本的にどう対応するのか、納得できるような回答があればいいかなと。

株主B:
ハラスメントみたいな部分(があったのでは)。上の方からあったのかちゃんと説明していただいて、誠意を見せてほしいなと思います。

トヨタは認証試験をめぐる不正を明らかにしつつ、販売済みの車の安全性に問題はないと説明しています。

名古屋市中川区の中古車販売店では、客からトヨタ車を不安視する声は聞かれていないということですが、中古車の価格に影響が出ているといいます。

マイカー横綱くんの営業 渡辺和也さん:
出荷停止とかそういったニュースを受けて、オークション市場の相場が変動しますので。バラつきはあるんですけど、5%から車種によっては10%ぐらい上がるケースも今までだとあります。

トヨタは、人気のヤリスクロスなど3つの車種の生産を、少なくとも7月末まで止めると決めていて、中古車も取り引き価格が上がるなど影響が広がっています。

マイカー横綱くんの営業 渡辺和也さん:
お客さまからの信頼がある会社さんなんですけど、こういったことがあるとどうしても裏切ったという感じにはなってしまうので、きちっと改善して社内の体制をしっかりしてほしいなと思います。

トヨタの株主総会は午前10時から始まり、冒頭で佐藤恒治社長は「お客さまと株主の皆さまにご心配・ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と謝罪しました。

最前線の社員が現場で起こっていることを声に出せる環境作りを始めているなどと説明し、豊田章男会長や佐藤社長を取締役に再任する議案などが可決されました。

株主C:
人によると思いますけど、(不安は)100%は解消できていないと思います。愛知県全体を盛り上げてくれるよう発展してほしいですね。

株主D:
グループ会社でも同じような問題があって、ちょっと心配はありますけど。日本一のクルマ屋さんとして、ぜひ頑張ってもらいたいという気持ちでいっぱいです。

(東海テレビ)

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