Awich、コーチェラ出演を語る 『Rolling Stone Japan』初のラッパー単独表紙

ラッパーのAwichさんが、世界13ヶ国で展開している音楽カルチャー誌『Rolling Stone Japan』最新号vol.27で、ラッパー初の単独表紙を飾ることが発表された。

誌面には1万4000字のロングインタビューが掲載。世界最大級の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル2024」で得た気づき、出演を控える「FUJI ROCK FESTIVAL '24」への思い、さらにラッパーのジェイ・Zさんとの対話について語られている。

雑誌の発売日は6月25日(火)。定価は1320円(税込)。

ストリートシーンの代表するラッパーに駆け上がったAwich

Awichさんは、1986年生まれ、沖縄県那覇市出身のラッパー。2006年にEP『Inner Research』でデビューした。ヒップホップクルー・YENTOWNのメンバーでもある。

2022年にリリースしたアルバム『Queendom』は、Appleアルバム部門総合で1位を獲得。同郷のラッパー・唾奇さん、OZworldさん、CHICO CARLITOさんとの楽曲「Rasen in Okinawa」は各チャートで1位を記録。

同年には、国内の女性ソロラッパーとしては初となる日本武道館での単独公演を開催。翌2023年にはKアリーナ公演を成功させるなど、近年の活躍で名実ともにシーンを代表するラッパーの1人に上り詰めた。

2024年に入ると、かねてから宣言していた海外展開が加速。世界最大級の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル2024」や、音楽レーベル兼メディアプラットフォーム・88risingが主催するフェス「Head In The Clouds」に出演。ロサンゼルスで初のライブも行った。

今夏開催の「FUJI ROCK FESTIVAL '24」では、メインステージであるGREEN STAGEでの出演が決定している。

沖縄グローバルアンバサダーにも就任したAwich

国外へと活躍の場を広げる一方で、地元・沖縄の生活困窮世帯の若者を対象に無償で英語学習の機会を提供するプロジェクトを始動するなど、社会活動も積極的に行っているAwichさん。

韓国の人気YouTube企画「Killing Verse」では、沖縄への思いを綴った「Queendom」を韓国語で披露している。

そうした沖縄への貢献が評価されて、6月には沖縄観光コンベンションビューローから、沖縄グローバルアンバサダー(Okinawa Global Ambassador)に任命された。

「自分のルーツがわからないと上辺だけの付き合いになる」

『Rolling Stone Japan』vol.27に掲載されるロングインタビューから抜粋

やっぱり私は、『Queendom』を作った時ぐらいから、みんなのためにこのコミュニティの底上げをしたいなという気持ちがあって。自分がかっこよくなるとか、人気が出ること以上に、時代を作るとか新しい考え方を作るとか、よりアイコニックなことをやりたいんですよね。だからそのために“女性”のコミュニティ、“沖縄”のコミュニティを持ち上げる作業をしています。

コーチェラではドージャ・キャットのステージを観たんですけど、やばかったですね。彼女の歌唱スキルとダンススキルもすごかったし、後から演出やコンセプトについて調べたら、筋肉と骨と髪の毛がテーマだったらしいんですよ。「人間の原点を表現したかったのかな」と思いながら、私はめっちゃくらいました。

「アジア人のエクスペリエンスって、こういうものなんだ」と感じることが大事だから、やっぱり自分のルーツがわからないと上辺だけの付き合いになるんですよね。“うわべだけの付き合いやめて”ってモンパチも言ってたんで。だからやっぱり、一回自分をディグっていかないと、深いところで相手と繋がることができない。

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