【特集】『I Am Cat』はなぜヒットした?VRでいたずら猫ちゃんになれる作品、発売間もなくレビュー1万件越え好評

【特集】『I Am Cat』はなぜヒットした?VRでいたずら猫ちゃんになれる作品、発売間もなくレビュー1万件越え好評

日々たくさんのゲームがリリースされる現代。その分話題になる作品も多いわけですが、「どうしてこのゲームは人気なんだろう?」と思ったことはありませんか?

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この連載では、ゲーマーから注目を浴びているゲームがなぜ人気になっているのかを分析します。記事を読んで、流行っているゲームに詳しくなっちゃいましょう。今回は、VR猫ゲーム『I Am Cat』をお届けします。

VRで気まま猫ライフ!

本作は、VRならではの体感操作で猫になれるアドベンチャーゲームです。プレイヤーが操作するのは、猫の両手。コントローラーを前後に動かして移動しながら、お婆さんが暮らすお家の中を探検します。

ゲームの流れは、指定されたさまざまなミッションを達成していくこと。ジャンプして高いところに登ったり、階段を駆け上がったりと、猫のように元気に動けます。本を掴んで落としたり、ピアノを演奏したりと、体感操作が楽しい仕掛けもいくつか用意されています。

世界観は全体的にカートゥーンチックとなっており、主人公は左手にスマートウォッチを着用。別の猫とコンタクトを取りながら、おばあさんの家でいたずらをします。

基本的には以上の説明でつくようなシンプルなゲームですが、VRは自分で身体を動かす分、やりごたえがあります。必死に手を前後に動かすプレイヤーの様子も面白おかしいのもポイントです。

なぜヒットした?

本作は5月23日に早期アクセスが開始されたばかりですが、早くも1万1,000件を超えるレビューが投稿されており、かなり売れていることが窺えます。レビューではとにかく猫になって冒険できるという体験を評価し、全体的な可愛らしさに夢中になっているユーザーが多くみられます。開発元は歯科医シム『Titans Clinic』もそこそこのヒットを見せており、やはり「わかりやすいコンセプト」かつ「体感操作が楽しそうなゲーム」は引きがありそうです。

現在Meta Questを中心としたVRシーンは北米の低年齢層ユーザーが拡大していると言われており、本作のわかりやすく可愛らしいコンセプトはまさにそんな層に刺さるものと言えそう。YouTubeやTikTokでは公式の動画のみならずインフルエンサーのプレイ動画もかなりの視聴回数を稼いでいます。

単純明快なコンセプトの本作ですが、実は発想の元になっていると思われる作品が存在しています。それは『Gorilla Tag』という作品で、プレイヤーが2本腕・上半身のみのゴリラとなり地面をひっかいて移動する操作が特徴的なゲームです。

同作はレビューが11万5,000件越え、ピーク時アクティブプレイヤー数が2023年1月時点で230万人以上、収益も2,600万ドル以上とかなりのヒットを記録しており、本作を元にしたフォロワー作品は多数生まれています。『I Am Cat』はそんなフォロワー作の中でも特に注目を浴びていると言えるでしょう。

今後も人気は続く?

現在App Labにてアーリーアクセスとしてリリースされており、今後SteamやApple Vision Pro向けのリリースも予定されています。

今後のアップデートでは新コンテンツ、マップ、ストーリーの拡張や魅力的なキャラクターなどの追加が予告されているため、さらに充実した体験ができるようになりそう。さらに話題を集めることができれば、VRの定番作のひとつになる可能性も考えられます。

『I Am Cat』はMeta Quest 2/Meta Quest 3/Meta Quest Pro向けのApp Labにて配信中です。

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