初期宇宙に合体中の双子の巨大ブラックホール 愛媛大研究Gが世界初の発見

すばる望遠鏡で見つかった双子の巨大ブラックホール(C1とC2)=NOIRLab提供

 愛媛大は18日、同大宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授(43)の研究グループが、129億光年離れた初期宇宙で、合体中の双子の巨大ブラックホールを発見したと発表した。初期宇宙でこうした現象を確認したのは世界初という。松岡准教授は「ブラックホールの進化を知る発見になる」としている。

 松岡准教授によると、双子のブラックホールは周囲の物質をのみ込む過程で明るく輝く「クエーサー」と呼ばれる種類。

 研究グループは2019年、ハワイのすばる望遠鏡で観測したクエーサー候補の画像を解析し、似通う二つの天体が隣り合っていることを発見。追観測し、2天体が発する光線から、いずれもクエーサーで、本体であるブラックホールがほとんど同じ質量をもつ「双子」だと分かった。

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