《市は一転、見解を訂正》「損害が確定したら損害賠償」安芸漁協不正問題を市議会で追及【高知】

安芸市の委託事業における漁協の不適切な市への報告に関して、市議会で議員が市の対応を厳しく追及した。

安芸市・宇田卓志議員:
「税金が使われている。自分の金じゃない。今回の件は氷山の一角にすぎない」

安芸市議会の一般質問が6月18日から始まった。

宇田議員が追及するのは、市の委託事業における漁協の不適切な市への報告。
漁礁をつくるための資材を偽ったり、数を水増したりして市に報告し、「委託金の余り」を捻出していたのだ。

このやり方について安芸市は、当初、高知さんさんテレビの取材に対し「委託契約書に基づき漁礁が設置されているので、委託金の余りは企業努力であり問題はない」とコメント。
しかし、きょうの答弁で市は当初の見解を一部、訂正した。

安芸市商工観光水産課・岡林愛課長:
「報道後、漁協に説明を求める中で、適切とは言い難い内容が明らかになり、現在、企業努力との考えはない」

安芸漁協が市に提出した昨年度の見積書です。漁礁を作るための浮きにあたる「丸型フロート」48個を新しく買う前提で、31万6800円と見積もっている。

しかし、実際は中古品を使って経費を4万4000円に抑え、27万2800円を浮かせていたのだ。

宇田議員:
「中古品を使ってもいいなんて(契約書に)書いていない。何をふざけたことを言っているのか?」

竹部文一副市長:
「同等品とは言えない資材を使用していたことが分かっている。インタビューを受けた時の認識とは、今現在、違っている」

宇田議員は損害賠償請求について何度も質問した。

宇田議員:
「今回の委託事業により、安芸市が財産的損害を受けたとは思わないのか?」

竹部副市長:
「法的な解釈等もあり、損害については現時点で明確ではないが、市が適切でないと考える点については、返還も含め、漁協と協議し、精査に向けて適切に対処したい」

宇田議員:「損害があったら請求するのか?」

「暫時休憩」

答弁がはっきりしないとの指摘を受けた竹部副市長。1分ほどの休憩の間に市長と相談し…

竹部副市長:「損害が確定したら損害賠償ということになる」

横山幾夫安芸市長:
「漁協の問題では契約上様々な面で問題があったので(委託契約書の内容は)見直していかなければならない」

安芸漁協問題に関する一般質問は19日にも予定されている。

© 高知さんさんテレビ