生薬の試験栽培と販売に取り組んでいる秋田県八峰町でいま、「カミツレ」が収穫の時期を迎えていて、農家が作業に汗を流している。
白い花びらをつけ、中心が黄色く膨らんでいる。これは生薬の一つ、カミツレの花だ。
八峰町の畑ではいま、カミツレの収穫が盛んに行われていて、農家が一つ一つ丁寧に花を摘み取っている。
生産農家は「中心がなるべくぷくっと膨らんでいるものを採っている。みんなロケットと呼んでいる」と教えてくれた。
町は2012年に、薬用植物の栽培に関して東京生薬協会と協定を結んだ。それ以降、町は生薬の試験栽培や販売に取り組み、東京の製薬会社などに出荷している。
今シーズンは雨が少なく気温が高い日が多かったため、例年より生育が早まっている。
現在7戸の農家や法人が約50アールの畑でカミツレを栽培していて、生産者の半数は20~30代の若い世代だという。
八峰町農林水産課・門脇朝哉副課長:
「今、農家は高齢化が進んでいて、その中で生薬という新しい取り組みに興味を示してくれる若い人が多いので非常に心強い。町内の特産品に活用しているところを拡大して、面積や農家も増やしていきたい。通年で生薬で人を雇用できるようにしたい」
カミツレの収穫は6月23日ごろまで行われ、出荷は7月末まで続く予定。