「水きたー!」地震から5カ月半が経った石川県珠洲市 断水が解消された家がある一方で目途立たない地域も

連日暑い日が続く中、深刻なのは水問題です。
珠洲市の大谷地区では地震の発生から5カ月半が経ちようやく断水が解消された家がある一方、今も水道復旧の目途が立っていない地域もあります。

アクア・エル 村田善治(むらた・ぜんじ)代表:
「水を出そうとすると…どこか漏れてます。普段は止まってる。完全にあっちでジャーって言ってる。ここ漏れてますね。(原因が)セメントの下にあるんで直すには大変なんです。セメントを割らなきゃいけないし、違う所が漏れてるかもしれないし」

珠洲市大谷町(おおたにまち)。
地名坊(じなぼう)行雄(ゆきお)さんの自宅です。
市の水道復旧工事は今月上旬に終わり町には水が通りましたが自宅の配管が壊れていて水道が使えない状態が続いていました。

地名坊行雄さん:
「(止水栓までは)6月頭ぐらいには来てた。まだ来ないのかとは言ってた」

母・暢子(のぶこ)さん:
「水が(家に)入ればいいけれど1月1日からずっとだから。洗濯できればいいけれど…洗濯と自分の体を洗いたい」

町に水が来てからおよそ3週間。18日、ようやく地名坊(じなぼう)さんが自分で呼んだ水道業者がやってきました。

村田代表:
「ここからこのパイプで仮で」

元々使われていた鉄の配管は、地震で割れてしまっているため新たに管を設置。
地震で揺れても割れないポリエチレン製です。
作業することおよそ4時間。

地名坊さん:
「水きたーーー水きた!」
母・暢子さん:
「ありがたいです、嬉しい。やった」
「お風呂は?」
地名坊さん:
「そのうち入れる」
母・暢子さん:
「助かったね、嬉しい」

一方、珠洲市の一部の地域では少なくとも985世帯でいまも断水が続いています。
近くの浄水場が地震で被害を受けた片岩町(かたいわまち)もその1つです。

川端昇(かわばた・のぼる)区長:
「これは片岩町が断水状況ですので、市の方で用意した給水のタンク。しっかりと飲むことができる水。沢・井戸の水は洗濯などには一部の方が使っているが大変助かるんじゃないかと。安心して飲める水道水だから」

浄水場の取水口までたどり着くことができず、解消の目処は立っていません。

川端さん:
「一刻も早く断水を解消してもらいたい。”水道の復旧”それが一番この地区の方の望み」

地震発生からまもなく半年。住民は1日も早い断水解消を待ち望んでいます。

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