ギネス世界記録、63葉のクローバー 那須塩原の渡辺さんが自宅で栽培

ギネス認定書を持つ渡辺さん

 栃木県那須塩原市在住、県なかがわ水遊園職員の渡辺敬晴(わたなべよしはる)さん(45)が自宅の庭で育てた63枚の葉が付いたクローバーが18日までに、「最も葉の多いクローバー」としてギネス世界記録に認定された。クローバーは3〜8ミリの葉が球状に密生した形。これまでの世界記録は2009年に岩手県で見つかった56枚で今回7枚更新した。幼少期から生き物好きという渡辺さんは「生物に関することで記録をつくることが子どもの頃からの夢だった」と喜んでいる。

 渡辺さんは2012年から、自宅の庭で購入してきた四つ葉のクローバーを育て始めた。5年ほど栽培したところ葉が10枚以上付いた個体が目に付くようになり、「葉の数が遺伝しているのでは」と葉の数が多いクローバーに興味が湧き始めた。

 さらに栽培を続けると20枚以上葉が付いたものも見つかったことから、葉の多い個体同士をピンセットで受粉させるなどして世界記録を本格的に目指し始めた。世界記録を更新するクローバーを見つけたのは23年8月。念願だったギネスへの申請のため那須野が原博物館の学芸員らに証人役として協力してもらい、2台のカメラで撮影しながら1時間かけて1枚ずつ数えた。結果は63枚。60枚を超えているとは思っておらず驚きを隠せなかったという。

 ギネスの審査を経て、ことし6月に認定の知らせを受けた。「夢が一つかなったことがうれしくて妻の職場に行って直接伝えた」と当時を振り返り、「雑草でも世界記録を目指せる楽しさがある。次は100枚を目指したい」と意気込んだ。現在、クローバーは標本にして渡辺さんが保存しているという。

63葉のクローバー(渡辺さん提供)

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