「恵」運営のグループホームで「女性なのに丸刈り」「同意なく向精神薬を処方」 協議会で報告あがる

障害者向けのグループホームを経営する「恵」が、食材費を過大徴収していた問題を受け、利用者の支援を検討する協議会が6月18日、開かれました。

協議会は4回目の開催で、18日には県や関係する市町村、支援団体・当事者団体の代表者など9人がオンラインで参加しました。

このうち、中川区の支援団体「中川区障害者基幹相談支援センター」は、「恵」が運営する名古屋市内のグループホームで「保護者の同意がなく向精神薬が勝手に処方されている」「女性なのに髪の毛を丸刈りにされている」といった状況があったと報告。「別の施設に移りたい」という希望を出す利用者もいましたが、自身が抱える行動障害などを理由に、受け入れを断られるケースがあったということです。

また協議会では、5月30日までに、グループホームの利用者や家族などから県や市町村の相談窓口に77件の相談があったことも報告されました。「行政処分を受ける時期はいつか」「すぐに転居しないといけないのか」など、今後の利用に不安を感じる声が多かったということです。

愛知県は6月中をめどに「恵」に対して行政処分を行う方針で、事業者としての指定を取り消す処分が出た場合、施設の運営はできなくなります。

当事者団体からは、周辺の市町村で連携して受け入れ先を確保してほしいといった意見が出されました。

© テレビ愛知株式会社