[本日の一品]ディスプレイ上部に取付可能、デスク上で置き場所を取らないコンパクト扇風機

by 山口 真弘

扇風機に当たるのであれば、風はなるべく体の正面から浴びたほうがよいのは、フルサイズの扇風機であろうが、USB駆動のコンパクトサイズの扇風機であろうが変わらない。もっともデスク上で、パソコンのディスプレイが正面にあるとなると、扇風機の置き場所は左もしくは右に限られてしまう。

今回紹介する「SC-FAN」は、そうした課題を解決してくれる、ディスプレイの上部に取り付けが可能なスクリーンファンだ。Webカメラのようにベゼル上に取り付けられるので、風を正面から浴びることができ、またパソコンの利用中も邪魔にならないという一品だ。

ディスプレイ上部に取付が可能。バッテリーを内蔵するため約413gとかなり重い
背後から見たところ。クリップ式で取り付けられる。充電ケーブルはmicroB仕様

ベゼルへの取り付けはウェブカメラによくあるクリップ式。サイズは見た目よりも大きく、また重量もあるので、ノートパソコンに取り付けるのはやや無理があるが、一般的なディスプレイであれば問題ない。ボディが白なので、ディスプレイの筐体色が黒だと浮いて見えるのが気になるくらいだ。

また同梱のスタンドと組み合わせることで、テーブル上に自立させることもできる。本製品は高さがそれほどないため、ディスプレイとキーボードの間に設置しても、画面を遮ることもない。スタンドの手前にはスマホを立てておくためのスペースも用意されているので、通話や着信をチェックする用途にも使える。

同梱品一覧。スタンドとケーブル、取説が同梱される
クリップの基部をスタンドに差し込むと…
据置型として利用できる
真横から見たところ。角度は調整可能だが、狙った角度でピタリと止めるのは苦手
手前にはスマホを立てることもできる。充電などのギミックはない

一方、風量はそれほど強くない。これはファンが上向きに取り付けられているのに対して、送風口は正面を向いており、風向きが90度折れ曲がっているという構造によるものだ。ある程度の勢いがある風を浴びたければ、本体側で風量を強にしなくてはならず、結果的に音が騒々しくなりがちなのが欠点だ。

ファンは上向きに2つが並んでいる。下部から吸い込んで正面に風を出す仕組み
正面から見たところ。ここでは風向きは変えられない。黄色いオブジェは取り外せる
上部中央のボタンを長押しすると電源オン・オフ、単押しで風量変更が可能

とはいえ、ディスプレイ上部に設置できる扇風機はレアな存在であり、デスク周りに扇風機の置き場所を確保できない環境に、ピンポイントでハマる製品だ。どちらかというと現時点でクリティカルなのは、取扱店舗が限られていることかもしれない。筆者はモノタロウで購入したが、興味を持った人は根気強く探してみてほしい。

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