ショーン・”ディディ”・コムズ、ニューヨーク市のカギを返還

ショーン・”ディディ”・コムズがニューヨーク市にカギを返還した。同市のハーレム地区で育ったディディ、昨年9月に「公共及び公益へのサービスが最高レベルに達した個人に対する市民の認識と感謝」として、カギが授与されたものの、最近ディディが2016年に当時の恋人で歌手のキャシーを虐待する動画が流出したことを受けて、エリック・アダムス市長は委員会による無効化と取り消しの示唆を明かし、ディディはカギの返還を求められることとなった。

CNNが発表したアダムス市長の手紙にはこう綴られている。「私はこれらの行為を強く非難し、家庭内暴力及びジェンダーに基づく暴力から生き延びたすべての人々と共に立ち上がります」「内部での熟考の結果、コムズ氏のニューヨーク市のカギの無効化と取り消しを委員会は勧告しました」

同市の役所によるとディディのカギは今月10日に返還されたという。

キャシーへの暴力動画によってディディは他にも、ハワード大学から名誉学位が取り消されたところだ。HBCU(歴史的黒人大学)として知られる同大学は、ディディに授与された名誉学位の返還についてこう声明を発表していた。「ハワード大学の理事会は本日、2014年に授与されたショーン・コムズ氏の名誉学位の返還に関して全会一致で票決となりました。よって、理事会はハワード大学の名誉学位取得者が記載される全ての文書から彼の名前を取り除くこととなります」「最近公開されたコムズ氏の行動はハワード大学の核となる価値観や信条とは全くもって相容れないものであり、同機関の最高の名誉を持つに値しないと見なされました」「いかなる対人暴力にも反対する同大学の姿勢は揺るがないものです」

1987年から89年までディディが通っていた同大学は他にも、2016年にディディと結んだ贈与契約の停止、ディディが立ち上げた奨学金の終了、ディディからの100万ドル(約1億5700万円)の寄付の返還、昨年ショーン・コムズ・ファウンデーションと結んだ契約合意の停止を予定している。

最近CNNによって公開されたキャシーへの暴力動画に関してディディは、当時「どん底」にあった自身による暴行は「許し難いもの」とした上で、「心から申し訳なく思っている」と謝罪、事件後セラピーを受け、リハビリ施設に入るなど治療にあたったことを明かしていた。

一方、ここ数か月で起こされた性暴行に関する複数の訴訟に関してディディは容疑を否認している。

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