IS:SUE、デビューシングルの二面性 ダンスと歌、双方に発揮される4人のスキル

4人組ガールズグループIS:SUEがいよいよ6月19日にデビューした。

IS:SUEは、サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、『日プ女子』)のファイナリストのRIN、NANO、YUUKI、RINOの4人によるグループだ。

そんな彼女たちのデビューシングル『1st IS:SUE』に収録されている楽曲の「CONNECT」と「STATIC」がリリースに先駆けて公開されていた。今回はこの二つの楽曲から見えるIS:SUEの二面性について考察したい。

「常に注目や話題性(ISSUE)を持って人々を魅了する、魅力的で“異種”な存在」という意味が込められているIS:SUEというグループ名。デビューシングルのリード曲、「CONNECT」はそのコンセプト名の通り、強くしなやかな彼女たちを表現するのにふさわしい。

実際、5月に行われた『KCON JAPAN 2024』でこの曲を初披露した際には、火花の中でパフォーマンスしていた。目まぐるしくフォーメーションを変えながら、4人それぞれがセンターへ。グループとして、個人として、ブレない軸があることを表明するかのような魅せ方をし、会場に集まった観客を釘付けにしていた。

また、このパフォーマンスで改めて感じさせたのは4人のダンススキルの高さである。メンバーと連携し、特定の1人を立てるようなダンスの構成、そしてサビでの4人が集まった強さは指先まで神経が通っているように美しい。近年の日本音楽界ではあまり多くない少人数のガールズグループであるにもかかわらず、その人数の少なさをまったくと言ってもいいほど感じさせないのも彼女たちの強みだ。

同性から見て憧れる、強く美しい“ガールクラッシュ”な一面を持つ4人。「CONNECT」は、その名刺代わりの1曲として、この先も長く歌われることだろう。

一方、もうひとつの収録楽曲「STATIC」は、打って変わってしっとりとした印象のナンバー。歌い出しは穏やかに、サビでは高いキーで優しく歌い上げ、『日プ女子』の番組内で行われたポジションバトルにおいてボーカルを選択したRINOの姿が目に浮かんでくる。もちろんRINOのみならず4人それぞれの歌唱力の高さを再確認できるような楽曲にも感じられる。

そういう意味では、「CONNECT」では力強いダンスを、「STATIC」では柔らかな雰囲気で歌唱を表現することで、彼女たちが歌もダンスも全方位的にカバーできるグループであるということをアピールしてくれるのではないかと期待してしまう。

いずれにせよ、デビューの時はきた。「魅力的で“異種”な存在」として彼女たちが世界に放たれていくことを楽しみにしたい。

(文=於ありさ)

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