「残業は自主的な判断なので給料なし」書面にサインさせられ1日16時間勤務、体重10キロ減少してしまった男性

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人手不足のため、過重労働になっている飲食店は多い。三重県の40代後半の男性(年収350万円)は、「飲食店では、ある程度の長時間労働は当たり前で自分もその世界でやってきたので慣れてはいました」というが、とあるカフェで働いていた時の労働時間は半端なかった。(文:林加奈)

「さすがに家族からその会社は辞めなさいと言われました」

そのカフェでは、ほとんど休みなく働き続けていたそうだ。

「1日の労働時間は16時間。休みは休日出勤当たり前。休憩は15分。1か月の残業時間200時間オーバー。1年に1回社長自ら店舗に来て『残業は自主的な判断で給料は出ません』みたいな書面にサインさせられました」

会社の指示ではなく、自主的な判断で残業したのだから給料は出せないという理屈だろう。到底納得できるはずもないが、男性は「一緒に仕事するバイトたちのため」と働き続けていた。しかし、

「自身が体調を壊し体重も10キロ以上減ってしまい、さすがに家族からその会社は辞めなさいと言われました」

と、最終的には退職した。家族の助言が男性を救ったと言えるだろう。今では「家族との時間も取れる良い環境の職場に転職できています」とのことだ。

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