プーチン大統領が24年ぶり北朝鮮訪問 孤立国家のタッグが新たな戦火引き起こす

プーチン大統領(ロイター)

ロシアのプーチン大統領が18日午後(日本時間同)、北朝鮮・平壌を24年ぶりに訪れた。故金正日総書記時代の2000年7月以来2回目となる。19日に金正恩朝鮮労働党総書記と会談する。

訪朝に先立ち、プーチン氏は労働新聞に「ロシアと北朝鮮:長年にわたる友好と協力の伝統」という長文を寄稿し、同じものをクレムリンのウェブサイトにアップした。

「平等、相互尊重、信頼の原則に基づくロシアと北朝鮮の友好関係と善隣関係は70年以上前にさかのぼり、輝かしい歴史的伝統が豊富にあります」として、ロシアと北朝鮮は現在も「多面的パートナーシップ」を積極的に発展させ続けていると述べている。

また、米国が「二重基準に基づいた世界的な新植民地独裁を世界に押しつけようとしている」こと、そして「米国とその衛星国」がウクライナ紛争を引き起こしたという持論を繰り返している。

ロシアはウクライナ戦争で世界から孤立し、北朝鮮は核開発で世界から孤立している。お互いの都合から現在、これまでにない蜜月となっているようだ。

北朝鮮事情通は「ウクライナ戦争以降、北朝鮮はロシアに大量の砲弾やロケット弾などの軍需品を送っています。軍需品の対価として、ロシアは北朝鮮に外貨や食糧、石油を送り、さらに原子力潜水艦や弾道ミサイル、衛星打ち上げなどの先進技術を提供しているとみられています」と語る。

ロシアと北朝鮮の蜜月は世界の脅威となっている。

「ロシアはイラン、中国、北朝鮮と親密です。ロシアはウクライナ、中国は台湾、北朝鮮は韓国を自国のものにしようと狙っています。イランは中東での覇権を狙っています。ロシアのウクライナ戦争が勢いづけば、各国の野心に火が付きかねません」と同事情通は指摘している。

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