宝塚歌劇団を脅迫疑い、30代男を書類送検 俳優の女性急死「自分の職場と重なる」 兵庫県警

兵庫県警察本部=神戸市中央区

 宝塚歌劇団に所属する俳優の女性=当時(25)=が昨年9月に急死した問題を巡り、歌劇団に脅迫メールを送ったとして、兵庫県警は18日までに、威力業務妨害の疑いで、東京都に住む30代の会社員の男を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、男は昨年11月中旬、「爆弾を仕掛けて危害を加える」という内容のメールを歌劇団に送り、従業員に警戒に当たらせるなどして業務を妨害した疑いが持たれており、今年4月25日付で書類送検された。

 男は県警の調べに「ニュースを見て、歌劇団の組織が許せなくなった。自分が職場で受けた不当な扱いと重なった」などと説明したという。

 女性は昨年9月30日、宝塚市内のマンション敷地内で死亡しているのが見つかり、県警は自殺の可能性が高いと判断。遺族は上級生らのハラスメントがあったと訴えたが、歌劇団は11月の会見で認定しなかった。 親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)などは今年3月、ハラスメントを認めて謝罪。6月14日に開かれたHDの株主総会では、角和夫会長の退任を迫る意見が出た。

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