燃料冷却10時間停止 福島第1原発6号機、電源盤にトラブル

火災報知機作動後の6号機タービン建屋地下1階の様子。奥に煙のようなものが見える=18日午前9時40分ごろ(東電提供)

 東京電力は18日、福島第1原発6号機の高圧電源盤で停電が発生し、使用済み核燃料プールの冷却が約10時間にわたって停止したと発表した。電源盤に目立った損傷は確認されておらず、東電は電源関係に不具合があった可能性などを視野に原因を調べている。使用済み核燃料の冷却には大きな影響はなかったとしている。

 東電によると、同日午前8時33分ごろに高圧電源盤のブレーカーが落ちて停電が発生し、プールに冷却用の水を送るポンプを動かす計器類が止まり、ポンプも自動停止した。その直後に6号機タービン建屋地下1階の火災報知機が作動し、煙の発生が確認された。現場に火の気はなかったほか、周辺では作業なども行われていなかったという。

 停電に伴い非常電源であるディーゼル発電機が起動したものの、ポンプはすぐには動かず、東電は電源の切り替えなどを行った上でポンプを再起動し、午後6時19分に使用済み核燃料の冷却を再開した。プールには同日時点で使用済み燃料が1280体、新燃料が198体保管されていた。

 使用済み核燃料プールのほか、増設雑固体廃棄物焼却設備の空調なども停電したが、既に電源は復旧しているという。

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