津田健次郎らが「ラーメン赤猫」先行上映会に登場。収録初日の衝撃エピソード告白

TBS系で7月4日からスタートするアニメ「ラーメン赤猫」(木曜午後11:56)。6月14日から2週間限定で先行劇場上映をしている東京・新宿バルト9で舞台あいさつが行われ、声優を務める津田健次郎、杉山紀彰、村瀬迪与、釘宮理恵、早見沙織、折原くるみが登壇。作品への思いや収録で気を付けていることなどを明かした。

猫が営むお店「ラーメン赤猫」にバイトの面接に訪れた人間の社珠子(声・折原くるみ)。店長・文蔵(声・津田健次郎)から“猫好きか”と問われ、正直に犬派と答えるもあっさり採用、従業員の猫たちのお世話係としてブラッシングを任される。珠子の仕事を通して、猫や客の人間模様を描くコメディー作品。

一般観客が見守る中、津田をはじめ、メインキャストのメンバーが続々登場。会場が熱気に包まれる中、津田の「いらっしゃいませ。本日は短い時間ですが楽しんで帰ってください」とアニメの世界観を現すようなあいさつでスタート。アフレコで猫を演じる上で心掛けていることを尋ねられると「あまり、猫を意識せずにやっています。文蔵は修行の果てにお店を開けた猫でそんじょそこらの猫とは違うので、ほぼ人間としてやっております。時々『にゃー』と言ったりもします」とコメント。

続けて、接客・レジ・経理を担当する佐々木役の杉山は「楽しい作品ですが、人間ドラマのような展開の表現が多々あり、マスコットのようなキャラクターでありつつも演出上の希望として、キャラクターのような表現をあまりしてほしくないと言われました。だからかわいくコミカルなシーンも、演出の方とディスカッションしながら調整して演じております」とスタッフとコミュニケーションをとりながら役に向き合っていると話す。

また、餃子や唐揚げなどのサイドメニューの調理やラーメンの盛り付けを担うサブを演じる村瀬は「昔、黒猫を飼っていたので、黒猫のサブ役を絶対やりたいと思っていました。でも最近オーディションを受けて落ちるたびに、その役を男性が演じているので今回も男性が選ばれるかなと思いながら『絶対に演じる』と思って一生懸命やったら受かりました」とキャラクターへ熱い思いを語った。

これまでさまざまなキャラクターを演じてきた釘宮は、接客担当のハナを演じるにあたり、「『猫ですね』って思いました。私は人でも猫でも抵抗がないです。白い猫がかわいいと思って頑張っています」と普段演じているキャラクターと心構えがあまり変わらなかった様子。

そして、製麺担当の虎・クリシュナを務める早見は「『ラーメン赤猫』と言われた時に猫なのかなと思っていました。しかし、『虎です』と言われたので、虎の食事風景の動画などを検索したんです。でもクリシュナちゃんは、野性味がある虎というより、繊細で臆病、みんなのことを思いやれる心の温かさがある子なので、そういうところにフォーカスを当てて、音響監督さんや監督さんと一緒に作っています。私も、あんまりキャラっぽくしなくていいですというディレクションがあったので、人間の会話っぽいイメージでやっています」と気を付けているという。

多くの先輩たちに囲まれた折原は「メインキャストを演じるのが初めてなのですが、こんなにすてきな方々と共演することができて、感謝でいっぱいです。私は珠子ちゃんと共感できる部分があり、役が決まったと聞いた時は、マネージャーさんとハグをしたのを覚えています。アフレコ現場も本当に和やかで、私のような新人でも、スタッフさんや共演者の方々が温かく迎えてくださったので、役に集中することができて、一生懸命皆さんと『ラーメン赤猫』という作品に携わっていこうと思いました」と意気込みを語った。

その後、「仕事への向き合い方」というお題でフリップに“情熱”と書いた津田は「情熱を持って、流れ作業にならないようにしっかりと情熱を持ってやっていくぞ! と思っています」と答えた後、「収録初日にラーメンが食べたくなるなと思ったので食べてから、現場に向かったんです。ちょっと汚い言葉を使いますけど、そのラーメンがクソまずくて、最後まで食べられないぐらい異常に濃かったんです。でも後日、確認のために同じお店で食べてくれた理恵ちゃんと沙織ちゃんに『普通でしたよ』と言われました。収録初日の僕にとってとても大事な日のラーメンの味は勘違いだったのかと。今度もう一度確認しに行きたいと思って、情熱を持って挑んでおります」と収録初日に起きたエピソードを語りつつ無理やり話をまとめようとする場面も。

杉山は「僕は当たり前のことなんですけども、『相手のセリフをちゃんと聞く』ことです。テストの時に共演者の方のセリフを聞いて、そういうふうに来るんだったらもっと申し訳なさそうに言わなきゃいけないなとか、もっとニヤニヤしなきゃいけないなどと考えて、もっと色濃くセリフに反映できるようにと心掛けています」と大切にしていることを語った。

村瀬も「『可もなく不可もなくじゃなくて』です。今の時代、尺合わせは機械で何とかなりますが、お芝居はどうにもならないので。奇をてらった芝居をしろというわけではなく、皆さんからもらったセリフのバトンを何度もリテイクを出したとしても、『こんなもんでいいだろう』としないで、真剣にやろうということです」と言葉を残す。

釘宮は「私は『確実に』と書きました。自分でも想像つかないぐらい、頭がふわふわしているもんですから、理解度が足りないような気もすることも多々あって。でも、現場に行って確実な仕事をして帰ろうといつも心に留めているんです」と胸の内を明かした。

早見は「私は、『1匹の煮干しになれたら』と。『ラーメン赤猫』をこれから見ていただくと分かると思うんですけど、1杯のラーメンを作るのに、みんながこだわりと愛情を持って制作していて。アニメーションを1つ作るのもキャストだけではなくて、監督をはじめ、原作のアンギャマン先生をはじめ、多くの方が絶大なる愛情とこだわりと、無限の思いを1コマ1コマに詰め込んでいて。それってラーメン作りも同じだなって思って、そんな中でちょっとした味わいだしを取るために、気付かない1匹の煮干しのような存在に自分がなれたらいいなという思いを込めました」と作品の世界観に合わせた回答をした。

折原は「『収録前にお腹をパンパンにする』です。私は収録前にお腹をパンパンにしたいタイプで、周りの方に聞くと、ほとんどの方がお腹をパンパンにして収録をするとしゃべりにくいっていう方が多かったです。でも私は気持ちもお腹もパンに張って挑むというを必ずやっております」と語り、共演者に驚かれていた。

最後に津田が「本日はお忙しい中ご来場いただきまして、本当にありがとうございます。とても楽しく『ラーメン赤猫』を収録しております。ほのぼのとした元気の出る、そしてラーメンのおいしそうなアニメになっております。週1なので、ラーメンをおそばに置いていただいても体に負担なく罪悪感もそんなにないんじゃないかと思ってます。ぜひ、オンエアではラーメンと共に見ていただけたらと思っております」と感謝の言葉と共に締めくくった。

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