Matt「自分が自然のままの自分でいられるのが音楽」 吹奏楽部での経験から学んだこと【インタビュー】

7月28日から上演される、パフォーマンスショー「blast ブラスト!」のスペシャルサポーターに、タレント・アーティストのMattが就任。幼少期からピアノとバイオリンを習い、中学・高校では吹奏楽部に所属するなど、豊富な音楽経験を持つMattに「blast ブラスト!」の魅力、そして音楽への熱い思いを聞いた。

Matt (C)エンタメOVO

-吹奏楽部だったというMattさんからみて、ブラスバンド、マーチングバンド、ドラム・コーをショーアップしたアメリカ発の“魅せる”音楽エンターテインメントの「blast ブラスト!」のすごさはどこにあると感じていますか。

吹奏楽部でマーチングをやられたことがある方たちは分かると思いますが、本当にマーチングって難しいんですよ。まず暗譜をしなくてはいけないですし、絵コンテを見ながらどういう動きをして、どういう場所に動いて、どういうダンスをするのかを覚えなくてはいけない。演奏をしながら、楽器を持ってダンスをするというのもとても難しいですし、それぞれ時間をかけて練習しなければまとまらないものだと思います。「blast ブラスト!」では、そうしたマーチングに加えて、PAや照明、舞台美術なども関わってくるので、数々のスタッフさんとの協力も必要になってきます。そうして完成した公演が見られるというのはとてもぜいたくなことだと思います。

-Mattさんは幼い頃から音楽に親しんでいたと聞いていますが、音楽に関する最初の記憶は何ですか。

小学校1年生のとき、パパが野球でケガをして手術をして、肘のリハビリでピアノを弾いていたのが最初の記憶です。パパがレッスンしているのを後ろから見て「ピアノって楽しそう」と思ったのを覚えています。その後、学校で女の子たちが教室のオルガンを弾いているのを見て、ピアノを弾きたいと。そうやってどんどんやる気が高まっていったように思います。

-では、最初に触れた楽器はピアノですか。

ピアノですね。その後、バイオリンも小学校3年生か4年生くらいに始めました。学校の帰り道にあったお家から聞こえてくるバイオリンの音に引かれてやりたいと思って。吹奏楽は中学校に入ったときに始めたのですが、吹奏楽部にはピアノもバイオリンもないので、コントラバスをやったり、打楽器をやったりしていました。中学2年生の頃に「やっぱり一番前の席で演奏したい」と思ってフルートを吹くようになったのですが、自分に合っていないと思って、結局、中学3年生のときにサックスに変えて。それが自分の中でしっくりきて、サックスで高校や大学を受験して真剣にやっていました。

-吹奏楽のどんなところに魅力を感じていましたか。

大人になると団体で何か一つのことを成し遂げる機会が少なくなりますよね。僕の人生の中で、学生時代が一番、大勢で一つの目標に向かって練習した日々だったと思います。とにかく楽しい毎日でした。

-そうしたチームワークを大事にする活動に魅せられた、と。

僕自身は、本当はそうした活動は向いてないと思うんですよ。わが道を行くスタイルなので(笑)。当時は若いからこそできたことなんだと思います。お人形のような僕を想像している人がほとんどだと思いますが、学生の頃は熱い青春を送っていたんですよ(笑)。真っ黒になって、汗かきながら、もちろん化粧もせずに(笑)。当時の自分に「日焼け止めは塗りな」と言いたいですが、でも、人生で一度は経験すべきだと思うくらい楽しい時間を過ごせたと思います。

-吹奏楽は室内で演奏するイメージがありましたが、日焼けもするんですね。

マーチングもやっていたので。マーチングの練習は校庭でやりますし、体力、肺活量が大事なので毎日、走っていました。それに、野球部の応援にも行っていましたね。野球の応援は、とにかく暑かったのを覚えています(苦笑)。

-そうした中高時代の吹奏楽部を通してどんなことを学びましたか。

与えられた環境でベストを尽くすことです。もちろん、苦しいこともありましたし、何度も辞めたいと思いましたが、僕は絶対に諦めませんでした。すごく良い思い出ですし、楽しかった時間でした。

-現在は、タレント業など多岐にわたって活動されていますが、その中でMattさんにとって音楽とはどんな存在ですか。

自分が自然のままの自分でいられるのが音楽だなと思います。実は、今年からはアーティスト活動にも力を入れていこうと思っていますので、自分の音楽観を皆さまに感じていただけたらいいなと思っています。

-さまざまなお仕事をしていく上で、一番大事にされていることは?

僕は完璧主義なので、クオリティーの高さは常に意識して大事にしています。美容もそうですが、曖昧な状態はあまり出したくない。常に良いものをお届けしたいと思っています。

-今後の目標は?

僕は幼い頃から音楽をやってきたので、それを形にしていきたいと思っています。それから、ライブもやりたい。たくさん楽曲を発表してライブをしたいと思っています。

-改めて「blast ブラスト!」の見どころを教えてください。

迫力あるパフォーマンスと音はもちろんですが、色彩も豊かで目で見ても楽しめる公演です。ぜひ色が変化していく美しいステージにも注目していただきたいと思います。それから、休憩時間中や終演後にロビーでパフォーマンスが行われていることを知り、とても驚きましたし、すばらしい試みだなと感じました。なかなかそれほど近い距離でパフォーマンスを見る機会はないと思いますし、終演後にも楽しませてくれるなんて本当の意味でのエンターテインメントだなと思います。今回は、日本ツアーということで、全国各地でこの公演を楽しんでいただけます。ちょうど夏休みの期間にかぶっていると思いますので、ぜひ吹奏楽部の子たちにも楽しんでいただきたいと思います。絶対にワクワクする公演になっていますので、この夏、「blast ブラスト!」を楽しんでください!

(取材・文/嶋田真己)

「blast ブラスト!」

「blast ブラスト!」は、7月28日から全国ツアースタート、都内・東急シアターオーブほか、20都市で上演。

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