<高校野球>埼玉大会見どころ 花咲徳栄がV本命、総合力高い昌平が対抗馬 注目の浦和学院VS正智深谷

組み合わせが決定し表情に気合がみなぎるA、Bシードの主将たち。左から山村学園の鈴木大和主将、花咲徳栄の生田目奏主将、昌平の畑田育杜主将、春日部共栄の三田村幸輔主将=18日午後、さいたま市大宮区のソニックシティ

 第106回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が18日、ソニックシティ大ホールで実施され、出場142チーム(157校)の対戦相手が決定した。

 2回戦から登場するシード勢の初戦は、Aシードの花咲徳栄が越谷東、昌平が八潮南、Bシードの山村学園が越谷南、春日部共栄が深谷一とそれぞれ対戦する。昨夏の覇者でDシードの浦和学院は初戦で正智深谷と顔を合わせる。

 開幕試合は羽生実・羽生一・児玉・深谷の連合チームと、所沢商に決まり、選手宣誓は豊岡の片岡恭二郎主将に決定した。大会期間は7月11~28日。優勝校が全国高校野球選手権(8月7~23日・甲子園)に出場する。

 初めてソニックシティで行われた組み合わせ抽選会は、夏への期待と不安が入り交じった特別な緊張感に包まれた。

 各校の主将が抽選箱から引いた番号の発表を、選手らは固唾(かたず)をのんで見守り、選手宣誓が豊岡の片岡主将に決まると会場は拍手に沸いた。出場142チームの対戦相手が決まり、選手たちは真っすぐな目で集大成の夏を見据える。

 今大会は秋春連覇の花咲徳栄が優勝候補の筆頭格。昌平、山村学園、春日部共栄などシード勢が後を追う。さらに右腕中村謙を擁し39年ぶりに春8強入りした熊谷商、昨夏覇者のDシード浦和学院などの実力校を中心に白熱の戦いが繰り広げられそうだ。

 花咲徳栄は切れ目ない打線で立ちはだかる。対抗馬となるのは、秋春準優勝で総合力の高い昌平。春季県大会4強の山村学園は、最速146キロ左腕西川を軸に最少失点を貫きたい。春日部共栄は佐藤隆、平尾、成井の中軸の奮起が鍵を握りそうだ。

 Cシード立教新座、西武台、埼玉栄も地力は十分。三井、月山ら甲子園経験者で巻き返しを期す浦和学院と正智深谷が当たる2回戦は注目の一戦だ。身長190センチ、体重103キロの4番中村を筆頭に攻撃型野球を掲げる聖望学園、エース大戸を柱にしぶとく戦う坂戸などはノーシードから上位を狙う。

 上尾は飯島、藤村、幸の三本柱で挑む。163センチの左腕宮城と193センチの右腕峯のタイプの異なる二枚看板で試合をつくる川越東や、最速144キロ左腕冨士に加え3年右腕陣が台頭した大宮東も面白い存在。プロ野球・オリックスの宇田川優希投手の弟・宇田川健を擁する川口市立も台風の目となりそうだ。

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