“警戒区域外”でも警戒を…土砂災害発生の恐れある場所、新たに3万8670か所公表 福島

これから雨が増え、土砂災害が警戒される中、福島県は新たに土砂災害が発生する恐れがある場所を明らかにしました。その数、3万8670か所です。

赤く表示されている場所が、土砂災害の中でもがけ崩れの恐れがあると新たに確認された場所で、いわき市や中通りに多く集中しています。最も多かったのが、いわき市で5499か所。次が二本松市の3953か所、田村市の2971か所となっています。

今回、なぜ県は新たにこれだけの場所を指定したのでしょうか?そこには、5年前の台風19号の教訓がありました。

「土砂災害警戒区域外」でも被害が

5年前に発生した、台風19号による記録的豪雨。県内の多くの地点で観測史上最大の降水量となり、この時の阿武隈川上流域の出水は6億立方メートル、これは東京ドームおよそ480杯分の水の量です。

そして、この大量の水で被害があった41件のうち半分以上の25件が、土砂災害警戒区域に指定されていない場所で起きました。この被害を受けて、県は2021年度から高精度の地図データで新たな危険な場所3万8670か所を抽出しました。

県砂防課・大竹昭仁副課長「急ながけの所とかは区域外でも土砂崩れの恐れがあるので、そういった場所にお住まいの方は気にしていただいて、避難準備を進めていただきたい」

県は今後、今回判明した箇所の現地調査を進め、土砂災害警戒区域への指定を進める方針です。

内堀知事「今回の新たなこの状況をぜひ自分の(住む)場所、あるいは自分の身近な場所がどうなっているかということを確認していただきたい」

土砂災害警戒区域に指定されていないからといって、過信はしてはいけません。今回発表された土砂災害の発生の恐れがある場所は、県の砂防課のホームページで確認できます。梅雨入りの前にぜひ確認して備えておきましょう。



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