原材料名欄にスマホかざすと…食品添加物が一目瞭然 アレルギー克服した高校生、アプリ開発へ ネットで資金募る

脱・添加物アプリの開発支援を呼びかけるクラウドファンディングホームページの一部

 加工食料品に明記される原材料名。その中にどんな食品添加物が含まれるか、アレルギーに影響を及ぼす危険性はないのか、スマホですぐに見極めることができるアプリを作ろうと、三木市吉川町在住の高校生がクラウドファンディング(CF)を通じて支援者を募っている。幼少期に複数のアレルギーに悩まされ、食生活の改善で克服した経験から「食への関心を高めて健康になってほしい」と願いつつ、高校生起業家としての事業成功も目指す。(大山伸一郎)

 関西学院千里国際高等部2年の柴田愛乃助さん(16)。幼い頃からアトピーやぜんそくに悩まされていたが、化学調味料を使わず玄米を主食に野菜や豆、海藻などを食べる「マクロビオティック」など、食生活を見直すことで体調は改善し、体力も向上したという。

 「食品添加物の怖さを知ってもらい、普通に売られている食料品から使用量を減らしたい」。そう考えていた柴田さんは、プログラミングを得意とする同級生や起業を志す友人に触発され、「アレルギーに悩む本人や家族の手助けがしたい」と事業計画を立案。昨年末に東京で開かれた高校生以下のビジネスプランコンテストで優勝を果たした。

 開発を目指すアプリは、原材料一覧をスマホにかざすと添加物の危険度に応じて文字の色が変わる画面認識を想定する。さらに、添加物の詳細を説明するサービスを有料で提供し、ゲーム感覚で知識を手に入れるプログラムも計画。現在は有識者への聞き取りも含めた情報収集を行っている。

 「食の安全は周りの友人にも簡単には伝わらないことも多いけど、面白く分かりやすい仕組みにすることで広めていきたい」と話す柴田さん。

 募集は25日まで。CFサイト「キャンプファイヤー」で「脱・添加物アプリ」を検索。

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