「長与三彩」モチーフ カラフルなマグカップ商品化 就労継続支援事業所とコラボ 長与・津野田ゴム加工所が販売

5色を配した「SANSAIマグカップ」

 長崎県西彼長与町平木場郷の津野田ゴム加工所は、江戸時代の一時期に長与で生産された磁器「長与三彩」を模したシリコンゴムの「SANSAIマグカップ」「SANSAIコースター」を商品化。一部工程を町内の就労継続支援B型事業所利用者が担い、JR長与駅の「GOOOOOOOD STATION」で販売している。
 マグカップは白、黄、青、緑、透明の5色のシリコンゴムを組み合わせ、彩り鮮やかな長与三彩の特徴を表している。容量180ミリリットル、耐熱温度200度。電子レンジで使用できる。

「GOOOOD KAGAYAKI」利用者らが担うシリコンゴムの計量=長与町本川内郷

 津野田幹太社長(42)によると、同社は工業用ゴム製品の受注生産をする中で、外的要因に左右されないオリジナル商品作りも模索。さまざまな試作品を交流サイトで紹介したのを機に、社会福祉法人ながよ光彩会の就労継続支援B型事業所「GOOOOD KAGAYAKI」(同町本川内郷)とコラボ商品を製作することになった。
 企画段階で津野田社長が着目したのが町内の橋の欄干でも見かける長与三彩の模様だった。何度も試作して配色の割合などを決めた。事業所利用者らがマニュアル通りに5色のシリコンゴムの重さを量って団子状にまとめ、福岡県のゴム加工メーカーで成形。昨年9月から販売している。
 シリコンは割れないので高齢者や子どもにも安全という。津野田社長は「持ちやすい形状などユニバーサルデザインの観点からもブラッシュアップしていきたい」と話した。マグカップは4950円、コースターは1375円。

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