「いじめと向き合う辛い時間だった」 青梅市 いじめ「重大事態」認定も公表に3年超

青梅市内の中学校で男子生徒がいじめられたことについて、青梅市教育委員会は2021年3月に事実関係の調査を義務付ける、「重大事態」と認定しました。ただきょう(2024年6月18日)に至るまで3年以上公表されずいじめの被害生徒は「いじめと向き合う辛い時間だった」と会見で訴えました。

青梅市教育委員会 橋本教育長:「令和3年3月に重大事態としての対応を始めてから3年以上の月日を頂戴してしまいました。長い時間がかかってしまったことに、教育委員会を代表して改めてお詫び申し上げたいと思います。誠に申し訳ございませんでした」

青梅市教育委員会によりますと、2019年に当時中学1年生だった男子生徒が、他の生徒からシャープペンシルで背中を刺されることや、体型を揶揄するような呼び方をされるなどのいじめが続いていたということです。

男子生徒は2020年6月に体調不良を理由として学校を欠席していて、生徒の母親が「周りから体型を指摘されることなどが原因で学校に行きたくないと思っている」との旨を学校に伝えました。そして同じ年の12月に生徒の両親がいじめ防止対策推進法に基づく事実関係の調査を義務付ける、重大事態として扱うことを求め、翌年2021年3月に市の教育委員会が「重大事態」として認定しました。

重大事態の認定から6月18日の調査結果の公表まで、3年以上の年月が経ったことについて、教育長は会見で「認識が甘かった」と反省の弁を述べました。

青梅市教育委員会 橋本教育長:「これがいじめだったんだ、という認識ですかね。まだまだ認識が甘かったと今思えば言わざるをえない」

また、18日午後にはいじめ被害にあっていた生徒と両親が会見を開き、公表までの3年間は「いじめと向き合う辛い時間だった」と訴えました。

いじめ被害にあった生徒:「3年という期間はすごく自分にとって長かったし、いじめに向き合うのもその分、長くなったなと思っている。いじめについて、重大事態というものがすごく長く苦しく、自分との過去と今とか含めた向き合う、辛い時間だったなと思っている」

青梅市教育委員会は「いじめの早期発見及び早期対応を行い、安全に学校生活を送れるよう全力で取り組んでいく」とコメントしています。

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