チャージャーズから退団した経緯を語るコマンダースRBエイケラー

オースチン・エイケラー【AP Photo/Adam Hunger】

ロサンゼルス・チャージャーズがオフシーズンに起こした改革の焦点はワイドレシーバー(WR)陣の見直しに当てられていたが、ランニングバック(RB)陣も同じように一変している。

前政権下で何年もの間、RBオースチン・エイケラーと報酬面の交渉を行なってきたチャージャーズは、フリーエージェント(FA)になったエイケラーを引きとどめなかった。ボルティモア・レイブンズに所属していた2人のランニングバック、ガス・エドワーズとJ.K.ドビンズを獲得したチャージャーズは、アイザイア・スピラーやイライジャ・ドットソン、ジャレット・パターソンを擁するRB陣に、ドラフト6巡目で指名したキマニ・ビダルも加えている。

先日、『Up & Adams Show(アップ&アダムス・ショー)』に出演したエイケラーは、チャージャーズに対する悪感情はないとした上で、新幹部は自分がもたらせるものとは違うものを求めていたと、淡々とした口調で語った。

「このオフシーズンに彼らがどのようにチームを作り上げてきたかは分かるだろ」とコメントしたエイケラーは、次のように続けている。

「ドラフト1巡目でタックルを指名して、ボルティモアから大きなバックスを何人か連れてきた。つまり、彼らは1年間で300回ボールを手渡せる選手を求めているってことだし、俺にその能力はない。それは俺のスタイルじゃないし、オースチン・エイケラーがフィールドで最高の状態になれる方法じゃない。つまり、そこにズレがあったんだ。そこには何の害もない。俺はオースチンが最高の状態になれるような場所を探す」

ジム・ハーボーをヘッドコーチ(HC)に迎えたチャージャーズは、確かにランゲームでパワーの要素を求めているように見える。だからこそ、エドワーズが加えられたのだ。とはいえ、チャージャーズは――特に、ドビンズが健康であることを証明した場合――コミッティーアプローチをとる可能性が高く、キャリー300回を記録するランニングバックがチャージャーズから現れることはないだろう。

一方、昨季にケガで成績が落ち込んだエイケラーは、パスキャッチとチェンジ・オブ・ペースを担う存在としてワシントン・コマンダースに移り、攻撃コーディネーター(OC)クリフ・キングスベリー率いるオフェンスで、屈強なブライアン・ロビンソンJr.やキャリア2年目のクリス・ロドリゲスJr.とともにプレーすることになった。29歳のエイケラーは、ランゲームよりもパスゲームでより重要な役割を担っていたキャリア初期と同じような役割に再びつく可能性が高いと言えよう。

【RA】

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