ハルビン工業大学など複数の中国大学でAI学院設立

ハルビン工業大学など複数の中国大学でAI学院設立

17日、ハルビン工業大学で行われたAI学院設立式典の様子。(ハルビン=新華社配信)

 【新華社ハルビン6月19日】中国黒竜江省のハルビン工業大学は17日、人工知能(AI)学院を設立するとともに、「AI+(プラス)先進技術リーダークラス」を開設して、今年から全国で学生を募集すると発表した。AIとさまざまな各学科の横断・融合を推し進め、「AI+」統合・複合型の人材育成を目指す。

 同大学の沈毅(しん・き)副学長は、リーダークラスは学際、「カリキュラム+プロジェクト」などの新しい育成方式を採用し、AIと新素材、新エネルギー、新設備などの学科の浸透・融合を促進、業界をリードする企業との産学連携を深化させ、「大学・企業・政府」人材育成エコシステムを最適化すると強調した。

 中国は2017年に「新世代AI発展計画」を発表。30年までに理論、技術、応用の全てにおいて世界トップレベルに達し、世界の主要なAIイノベーションセンターになると明確に示した。

ハルビン工業大学など複数の中国大学でAI学院設立

ハルビン工業大学の校内で自習する学生。(資料写真、ハルビン=新華社配信)

 中国はAI発展の新モデル、新たな道筋の探求に尽力しており、複数の大学がAI人材の育成に力を入れている。ハルビン工業大学以外にも、4月には北京の清華大学がAI学院を設立、最先端のイノベーション研究とトップレベルの人材育成に取り組む。同じく4月に設立された上海交通大学AI学院では、核心基礎理論とアルゴリズム、基礎アーキテクチャーのイノベーションと実践などに焦点を当て、複合型の科学技術人材育成に力を入れる。

 中国工業情報化部直属のシンクタンク、中国情報通信研究院が発表したデータによると、中国の22年のAIコア産業規模は前年比18%増の5080億元(1元=約22円)で、23年はさらに拡大し、5784億元に上った。(記者/楊思琪)

© 新華社