アプローチの技に、曲げる球… 勝みなみは経験を“総動員”で極狭コース攻略へ

今までの経験値をこのメジャーでフル活用したい(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇18日◇サハリーCC(米ワシントン州)◇6731ヤード・パー72>

先週の「マイヤーLPGAクラシック」で予選落ちした勝みなみは、早めにシアトルに入った。日曜日にアウト9ホールを回って、月曜日は18ホールをプレー。きょう火曜日はプロアマに入っておらず練習のみとなったが、時間をじっくり費やしながらコースを確認できている。

印象は「狭い」と一言。高い木に囲まれている林間コースのようなセッティングだ。ティショットだけでなく、2打目以降も左右の木がかかることから、“逆算”したマネジメントをする必要がある。米国では広大な土地を生かしたコースでプレーすることも多く、「(ボールが)どこにいっても『いえい!』って感じだけれど、今回は…(笑)」。両サイドの木々に打ち込めば、出すのにも一苦労。ショットの精度が大事になる。

とはいえ、その感触は悪くない。週末に進めなかった先週についても「ショットは良かったので、パターが入ってくれたらなという感じだった」と、フェアウェイキープ率61%、パーオン率83%と高水準だった。「振らないと曲がっちゃうことが多いので、振っていけたら」というのがひとつ。そして「逆に狙いが定まるので、もしかしたらいいかも。(木に)行ったら行ったで楽しみたい」とポジティブに対処していくつもりだ。

米国では経験したことない狭くて難しいコースだからこそ、これまでの経験を総動員させる。「いままでいろんなアプローチの技を学んできたので、それを生かせる1週間にできれば。カットや球を曲げるショットも必要。そういうのも打てるようになってきているので、取り入れたい」。昨年はタフなルーキーイヤーを駆け抜け、シード選手として迎えている米2年目のシーズン。技術の引き出しは、格段に増えている。

4月の「シェブロン選手権」を最後に、2カ月間決勝から遠ざかっている。「まず予選通過をしたい。4日間回りたい、というのが目標」。自身を持ってドライバーを振り抜きながら、“女子プロゴルファー世界一決定戦”へ挑む。(文・笠井あかり)

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