山田涼介 初の教師役も若見え過ぎて生徒役に間違えられる!?「舐められないように、きちんとビジュアルも作らなければ」

山田涼介さんが、教師でありながら実は大企業のCEOという一風変わった役柄に挑戦します。

【写真6枚】山田涼介 初めての初めての教師役に気合いの表情

7月5日にスタートする金9ドラマ『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップであり、“億万長者=ビリオネア”である主人公が、ある目的のために身分を隠して教師となり、さまざまな問題に直面しながら生徒とともに成長していく姿を描く学園コメディ。

物語は、私立絵都学園で、「やる気ゼロ、才能ゼロ、将来性ゼロ」の生徒が集められた“ゼロ組”こと3年0組に、容姿端麗ながら、どこかクセのある教師・加賀美零(かがみ・れい)が赴任してくるところからスタートします。

教師として振る舞おうとするも、庶民と大きくかけ離れた感覚をもつ加賀美は、生徒や同僚の教師たちと軋轢を生んでばかり。しかし、彼はビリオネアならではのケタ外れな手段で、“ゼロ組”の生徒が抱える悩みに挑んでいきます。

めざましmediaでは、主人公の加賀美を演じる山田さんにインタビュー。CEOや教師を演じる心境、今どきの10代との向き合い方などを聞きました。

<山田涼介 インタビュー>

――まずは台本を読んだ感想から聞かせてください。

過去に数えきれないくらいの学園ドラマが制作されてきましたけど、この『ビリオン×スクール』は、今まで見たことがない新しい視点での作品になるのではないかなと思いました。

何より、僕が演じる加賀美零がかなりぶっ飛んだ役柄なので、「難しいな、どうやって演じようかな」と思いながら台本を読み進めたことを記憶しています。

――生徒役を多く演じてきた山田さんが、教師を演じる立場になったことをどう感じていますか?

自分が教師を演じるなんて想像したことがなかったのでまず驚きましたし、僕は年齢だけが先走って、見た目があまり変わらないタイプなので、生徒側に見られないよう、舐められないように、きちんとビジュアルも作らなければと思いました(笑)。

――教師としての威厳や風格をどう表現したいと考えていますか?

教師といっても、加賀美は“らしくない”教師で、どちらかというとCEOとしての佇まいがメインになると思うので、後半はどんな変化が訪れるのか僕にもまだわかりませんが、とりあえず1、2話は変なヤツを貫き通したいと思っています。

――所作や口調など具体的なアイデアは?

CEOになったことはありませんが(笑)、スッとしていればそれらしく見えるのではないかなと。正体を隠して教師になるという役柄ですが、加賀美自身はこれまで教師の経験がありませんし、一般常識がまったくない浮世離れした人物。

時々、普段使わない言葉が出てしまったり、“富豪感”が出てしまったりするので、そこは監督と話し合いながらキャラクターをつくり上げていきたいです。

加賀美のビジュアルに関しては、一貫して同じ衣装で1ミリも変わりません。時間は有限で、その日、着る服を決める時間すらもったいないという考えの持ち主なので、そこはスティーブ・ジョブズさんにヒントをいただきながら。そのあたりに普通の人ではない雰囲気が出てくるのではないでしょうか。

――アクションシーンも登場するそうで、期待が高まります。

僕もこれまでさまざまなアクションに挑戦してきましたが、今回は初めてのアクションに挑戦することになっていて、感覚が全然違うので楽しみにしていただきたいです。

生徒役のみんなとは、流行りのものを頭に入れてドヤ顔で会話したい(笑)

――生徒役の皆さんとはどう接したいと思っていますか?

僕も30代に入ったことで、スタッフさんや共演の方に年下が増えてきましたが、これだけ大人数の年下の子たちがいる現場は初めて。

先日、あるバラエティ番組に出演して、今バズっている言葉みたいなものを紹介していたのですが、僕、1個もわからなかったんですよ(苦笑)。

ですので、今、流行っているものを頭に入れておいて、生徒役の子たちと「これ、流行ってるんでしょ?」ってドヤ顔で会話できたらと思います。

――先輩として後輩たちに伝えたいことはありますか?

僕自身もまだまだ学ぶ立場ですし、何事も日々勉強。一緒に学んでいけたらいいなと思います。役柄は教師と生徒ですけど、いざ現場に入り、カメラの前に立ったらプロとして同じ土俵で同じ方向を見て歩んでいくので、皆と一緒に成長していきたいです。

これからさらに活躍する可能性を秘めた子たちがたくさんいますし、僕自身がそうだったように、若い俳優にとって学園ドラマは特に思い出に残るものなので、より素敵な思い出になるような現場の空気作りをしていけたら。

時間をかけながらになると思いますが、それぞれの個性を見つつ、ひとりひとりとコミュニケーションをとっていきたいです。

加賀美のような財力と権力を手に入れたら「ゲーム会社を起業」

――この作品のどんなところに目新しさを感じていますか?

既存の学園ドラマって、例えば道を外れてしまった生徒がいたら、そこに教師が寄り添いながら更生、変化していくようなストーリーが多かったと思うんですけど、加賀美の場合は寄りそうのとはまた別のアプローチで、生徒に接していきます。

しかも、「君に変わってほしくて言ってるんじゃないんだよ」と、これまでの先生像とはまったく違う方法で、生徒が自ら問題に気づいていく物語の進み方。

そして、教師としてそれは絶対に言っちゃいけないという言葉を悪気なく口にしてしまうので、そういう意味では僕もこういうキャラクターが主人公の学園ドラマはなかったという印象を受けました。

僕自身、これまで演じたことがない役柄なので、新しい引き出しを開いていく作品になると思います。

――ちなみに、山田さん自身の学生時代において、印象に残っている教師はいますか?

大きな声では言えませんが、僕はあまり真面目な生徒ではなくて(笑)。仕事をしながら学校に通っていて、朝はどうしても眠いので休み時間によく図書室で寝ていたんです。

チャイムが鳴ったことにも気づかず寝ていたら、担任の先生が起こしにきてくれて、しかも、即、教室に連れ戻そうとするのではなく、「昨日、何の仕事があったの?」とこちらの事情も聞いてくれて。その先生が特に思い出に残っています。

――もし、加賀美のような財力と権力を持っていたら、どんなことに使いたいですか?

もともと物欲もほとんどないのですが、ゲーム会社を作るかもしれないですね。そして、プロチームを育成し、世界へ羽ばたかせる。夢がありますよね。

――もしかして、実現が近いとか…?

そうですね、僕の財力があれば。…冗談です(笑)。

――秘書兼ボディガードの芹沢一花を演じる木南晴夏さんとは久しぶりの共演ですね。

『探偵学園Q』(2007年/日本テレビ)、『セミオトコ』(2019年/テレビ朝日)に続いて、3度目の共演です。

木南さんなら、どんなボールを投げても必ず返してくれるという安心感があるので、芹沢役に木南さんが決まったと聞いたときは「自由に演じることができる」と嬉しく思いました。

加賀美はいい意味で自由度が狭い人物で、そんな中でも自由度を高くもたないと成立しないシーンがあるのですが、木南さんがいてくださることで楽しみながら演じられそうです。

初めて台本を読んだときは、まだ芹沢役のキャストが決まっていなくて、結構お堅い感じになるのかなと考えていましたが、「芹沢=木南さん」となった瞬間に、いろいろと仕掛けてきそうだなと思うシーンがたくさんあって、お芝居のかけ合いが楽しみになりました。

――作品の見どころを教えてください。

どんな作品でもそうですが、初回は主人公のキャラクターの濃さや色をはっきり提示しないといけないと思うので、まずは加賀美零という人物について、視聴者の皆さんに「こいつ変だな、面白いな」と思っていただけるかがカギであり、僕個人の課題でもあります。

台本を読んでいて僕もワクワクしましたし、いい意味でエンターテインメントとして何も考えずに見られるドラマだと思うので、期待していただきたいです。

――作品を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

とにかく「見てください」の一言につきます。初めての教師役で、さらに、CEOという異色の役柄ですが、そこをまず楽しみにしていただきたいですし、金曜の夜にエンターテインメント作品を見て楽しんで、その後にぐっすり寝ていただけたら。

生徒役も個性的なメンバーがそろったので、「この子!」というこれからの俳優さんを皆さんの目で発見、発掘していただき、応援してあげてほしいです。

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