ホンダが定時株主総会 認証不正「再発防止を」

ホンダの定時株主総会に向かう株主ら=19日午前、東京都新宿区

 ホンダは19日、東京都内で定時株主総会を開いた。トヨタ自動車などと並び、自動車の大量生産に必要な「型式指定」の認証不正を3日に公表しており、三部敏宏社長は総会の冒頭で「ご心配をおかけして申し訳ありません」と株主に謝罪。訪れた株主からは「再発防止の取り組みをしっかりしてほしい」と要請する声が上がった。

 ホンダは過去に生産していた「フィット」など計22車種で、騒音試験の際に実際とは異なる数値を虚偽記載するなどしていた。エンジン出力試験での不正もあった。三部氏は3日の記者会見で「都合の良い技術的解釈をしていた」と述べた。

 株主の男性(65)は取材に「今回の事案をきっかけにうみを出し切り、車業界が良い方向に進んでほしい」と話した。

 総会で諮った12人の取締役選任案は可決した。ホンダは2040年に世界で販売する新車を全て電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)にする戦略を掲げるなど、電動化に注力する姿勢を鮮明にしている。

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