中国の外国為替市場、5月は安定維持 国家外貨管理局

中国の外国為替市場、5月は安定維持 国家外貨管理局

中国国家外貨管理局。(資料写真、北京=新華社記者/劉開雄)

 【新華社北京6月19日】中国国家外貨管理局は17日、中国のクロスボーダー(越境)資金流動が均衡を保ち、為替市場は全体的に安定していると発表した。

 貿易の上向き基調に支えられ、5月のモノの貿易における資金の純流入額は前年同月比23%、前月比76%それぞれ増加した。月間の純流入額としては2023年下半期(6〜12月)以来の高水準となり、引き続きクロスボーダー資金移動の基盤の安定に寄与した。

 海外勢が人民元建て資産を増やす動きも高まり、中国本土債券の5月の買い越し額は前月比86%増の320億ドル(1ドル=約158円)と歴史的に高い水準にある。

 同局の王春英(おう・しゅんえい)副局長兼報道官は、企業や個人など非銀行部門の国際収支は同等で、基本的に均衡を保ち、クロスボーダー資金移動は顕著に上向いていると指摘。市場の見通しは安定を維持し、為替取引は合理的で秩序立ったものとなり、外貨決済での赤字額が顕著に縮小し、為替市場の需給状況はさらに改善したとした。

 王氏は「中国の今後の為替市場は安定を維持する強固な基盤がある」と紹介。マクロ経済政策が着実に実施され、効果が表れるにつれて、中国経済の回復・上向き基調はさらに強まり、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は為替市場と人民元為替レートを力強く支えるとの見解を示した。

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