大谷翔平 今季MLB最長145メートル衝撃弾&マルチ安打!ドジャース大逆転勝利 5点を追う九回に一挙7得点の猛攻

 9回、逆転3ランを放ったT・ヘルナンデスを迎える大谷(ロサンゼルス・ドジャース提供)

 「ロッキーズ9-11ドジャース」(18日、デンバー)

 ドジャースの大谷翔平選手は4年連続20号となる今季MLB最長145メートル弾を放つなど、5打数2安打2打点の活躍。ここ8試合で5発と状態を上げてきた中、チームは5点を追う九回に一挙7点を奪って逆転で3連勝。貯金を今季最多の17とした。

 衝撃を与えたのは六回先頭の第3打席だ。浮いた変化球を完璧に振り抜くと、打球は美しい放物線を描いてバックスクリーンに飛び込んだ。推定飛距離はヤンキース・ジャッジがマークした144メートルを抜き、今季MLB最長となる145メートル。打ち込んだ林で羽を休めていた鳥たちも思わず飛び出すシーンも見受けられるなど、衝撃の一撃となった。

 これでナ・リーグのトップを走っていたオズナ(ブレーブス)に並んだ。さらに今季の飛距離ランキングでも5月5日のブレーブス戦で放った141メートル弾を含め、トップ5に2本がランクインした。16日のロイヤルズ戦では1試合2本塁打。三回にセンター左へ137メートル特大18号は好調の証しでもある反対方向への打球だった。試合後は「あそこの方向に飛距離が出ているということはいい状態じゃないかなと思うので、気持ちいい感覚だったなと思います」と、打撃感覚の良さを口にしていた。

 一方で4点を追う七回2死一、二塁の場面では右中間へ打球速度180キロの弾丸ライナーを放つも、ロッキーズの中堅手・ドイルが横っ跳びでキャッチ。抜けていれば間違いなく長打となり、2点差まで迫っていた一打。米実況も「とんでもないプレー」と絶賛し、降板していた先発左腕のゴンバーはベンチで涙を流すシーンもあったが、ベンチ前に飛び出してガッツポーズを見せた。

 第2打席では三塁打を放ったテイラーを一ゴロ間に生還させていた大谷。ベッツの代役1番を完璧にこなしているが、先発のビューラーが大誤算だ。

 初回先頭に与えたユニホームをかすめる死球から3連打であっさり3点を失った。さらに犠飛を許して一挙4失点となると、二回には痛恨の2ランを被弾。四回にも一発を浴びて4回7失点KOと、トミー・ジョン手術前の輝きは見せられていない状況だ。

 先発陣は山本が負傷者リスト入りし、ビューラーの状態も上がってこないとなれば頭数が足りなくなってしまう。19日の試合ではB・ミラーが復帰登板を果たす予定。ナ・リーグ西地区で首位をキープしているが、先発投手陣に若干の不安材料が芽生えてきた。それでも打線の力で取り返すのがドジャースの強さだ。

 5点を追う九回は代打・ヘイワードが右翼ポール直撃のグランドスラムを放ち、1点差に迫った。直後、大谷は第5打席で三遊間を破り、同点の走者として出塁し、2死からバッテリーエラーで二塁へ進むなど2死一、二塁と好機を広げると、T・ヘルナンデスが逆転3ラン。打者一巡の猛攻で一挙7得点を奪い、強烈すぎる逆転勝利。これで3連勝、貯金は今季最多の17となった。

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